アユタヤでも最大クラスの仏像が安置されており、ビルマ(現在のミャンマー)による侵攻にも破壊されなかった縁起の良いお寺として有名なのが「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」です。
アユタヤ旧市街の外側にあるため、交通の便は悪いですが、直ぐ近くには、先にご紹介した「ワット ヤイ・チャイモンコン(Wat Yai Chai Monkol)」や「日本人町跡」などがあり、見所も多い仏教寺院です。
筆者も「魚を放流する」タンブン(徳を積む)をする時に、必ず訪れる場所でもあります。
今回は「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」をご紹介します。
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」とは?
「ワットパナンチューン(Wat Panan Choen)」は、アユタヤ地方が王朝の首都となる以前、西暦1324年に建立されたといわれています。
本堂内部には全高19mもある巨大な仏像「ルワンポートー(Luang Pho Tho)」が安置されており、その他にも中国風の建物の中には「観世音菩薩」などが祀られていて、タイと中国が折衷されていて面白い雰囲気のある寺院です。
また寺院のある場所がチャオプラヤー川とパーサック川が交わる地域となり、川に魚を放流するタンブン(徳を積む)を行うには絶好のポイントで、多くの参拝者が訪れます。
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」の見どころは?
1:ルワンポートー(Luang Pho Tho)
先にも少しご紹介しましたが、寺院本堂の内部に安置されている全高19mの黄金の巨大仏像のことで、眩しいくらいの金色を放っており、その迫力はバンコクにあるタイマッサージの総本山「ワットポー」にある巨大な涅槃像にも引けを取らないほどです。
中華系タイ人の間では、「サムパオコーン(Sam Pao Kong)」と呼ばれており、船乗りの守護仏といわれ、多くの参拝者が訪れています。
2:本堂別室
ルワンポートー(Luang Pho Tho)が安置されている本堂の手前に、小さな別室があり、そこにも美しい仏像と室内前面に施された壁画があります。
パッと見ただけだと、仏像があるとは思えない場所になっていて、こちらは参拝者が少ないことが多く、ゆっくりと仏像を見ることができ、おすすめです。
3:中国式寺院
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」からパーサック川方面へ出た所に、「善慶庵」と書かれた中国風の建物があり、外部には龍のオブジェなどが設置されています。
中には金色に光る仏像が多数安置され、急な階段を登ると「観世音菩薩」が和やかな表情で出迎えてくれます。
「観世音菩薩」の写真は、一番下にあります。
4:本堂内部の仏像群
ルワンポートー(Luang Pho Tho)が安置された本堂内には、壁に沿って歴史的価値の非常に高い仏像群が安置されています。
以前は無かったのですが、透明アクリル板の柵を敷設しており仏像が見難い感じもしますが、さまざまな仏像があり、おすすめです。
5:巨木の廊下
以前は、ご紹介する巨木の廊下は無く、普通の屋根があるだけでしたが、多くの方がタンブン(徳を積む)で寺院に寄贈したものでした。
使用している木材も非常に大きく、太い物だけで作られており、「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」が、地元に愛されている寺院なのが分かります。
巨木の廊下は、日中でも直射日光が入らないため、風が吹くと気持ち良く快適な場所です。
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」に行くには?
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」へは、先にご紹介した「ワット ヤイ・チャイモンコン(Wat Yai Chai Monkol)」と同じ道順で行くことができます。
バンコクからの幹線道路である国道32号線からアユタヤ方面へ入り、約2km程直進し、2個目の信号を左折して約1km、突き当たりを左折し300m程で「ワット ヤイ・チャイモンコン(Wat Yai Chai Monkol)」に辿り着きます。
そのまま約1kmほど直進し、タイ国有鉄道の踏切を越えて約500mで到着します。
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」の基本情報
開場時間など基本情報を掲載しておきます。
名称 | ワット・パナンチューン |
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名称(英) | Wat Phu Khao Thong |
時間 | 8:00〜17:00 |
料金 | 0B |
住所 | Phra Nakhon Si Ayutthaya |
その他、豆知識
1:タンブン(魚の放流)
タイの方は、よくタンブン(徳を積む)といいます。
日本と同じ仏教国なだけあり、輪廻転生という概念を皆信じており、現世での善い行いが来世の行き先を決めるという考えでタンブン(徳を積む)をことある毎にされています。
タンブンは放鳥したり、魚を放流したり、寺院にお布施をするといった感じです。
「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」はチャオプラヤー川とパーサック川の合流地点で、河川沿いという土地柄、魚の放流や餌やりなどのタンブンが地元の方によって頻繁に行われています。
小さな魚はナマズに食べられてしまうので、少し離れた所で食べられないように放流するといった方法を取らないと、逆に罪を犯すことになり、タンブンの意味がなくなってしまいますので、注意が必要です。
タンブンの詳細については、また別の機会にご紹介します!
写真の撮り方について
私達外国人は、観光に来たので綺麗な写真を撮りたいと、ついつい仏像に近づき過ぎることが多々あります。
どの寺院でも、タイの伝統文化を受け継いできた仏像などが多く、人々の信仰を集めていますので、写真を撮るときも敬意を持って、心の中で一言「写真撮らせて頂きます。お騒がせします。」と呟いてから撮影するようにしましょう。
筆者も寺院で写真を撮るときは、妻から「写真撮らせて頂きます。」って言わないと神様怒るから、気を付けて!と必ずいわれます。
まとめ
チャオプラヤー川とパーサック川の合流地点にある「ワット・パナンチューン(Wat Panan Choen)」をご紹介しました。
ここに安置されている黄金の仏像「ルワンポートー(Luang Pho Tho)」は、本当に綺麗で歴史を感じることができるので、是非、足を延ばして見に行かれることを強くおすすめします。
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