ワットターッガァロン(Wat Tha Ka Rong)/ まるで迷路のように仏像が配された、アユタヤでは珍しいタイプの現存仏教寺院

アユタヤにある現存寺院の中でも、特に異彩を放つのが「Wat Tha Ka Rong(ワット ターッガァロン)」です。お寺の名前を直訳すると「カラスが鳴く寺」となり、実際に寺院の入口には巨大なカラスの置物も設置されています。
 
数え切れないほどの、さまざまな仏像が所狭しと設置されていますので、観光地化している寺院ともいえますが、本堂の中には「ルアン・ポー・イム(Luang Pho Yim)」とよばれ人々に親しまれている、微笑みの仏像「プラ・プッタ・ラタナ・モンコン(Phra Phuttha Ratana Mongkhon)」などが安置されており、沢山の方が参拝に訪れる信仰の寺院でもあります。

寺院がチャオプラヤー川沿いにあるので、寺院奥の川沿いにはフローティングマーケットもあり、簡単なタイ料理を楽しむことができます。

実際、筆者も数回訪れていますが、毎回、寺院内の装飾が変わっていくので、迷路のような感じで面白い感じもありますが、そんな異彩を放つ「Wat Tha Ka Rong(ワット ターッガァロン)」をご紹介します。
  

「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」とは?

 

 
タイの仏教寺院とは思えない多彩な「Wat Tha Ka Rong(ワット ターッガァロン)」ですが、その歴史は思った以上に古く、19世紀前半のアユタヤの地図には記載があり古来より、人々の信仰を集めていたことが分かります。

厳密には「Wat Tha (ワット・ター)」と「Wat Ka Rong(ワット・ガァロン)」の2つの寺院が統合されて、今の「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」になっています。

「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」の見どころは?

 

 
寺院内部の見どころを幾つかご紹介します。

1:敷地内の展示物

 

 
「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」の寺院を彩る内装だけでも、十分な見どころなのですが、寺院の敷地内に所狭しと展示されている「仏像の数々」には圧倒されます。
 

 
仏像の種類もタイ式の仏陀像をはじめ、中国風の仏像、インドのガネーシャ神など、さまざまな種類が展示されており、本当にタイなのか?とビックリするはずです。
 

  
ただ何故、これだけ多くの仏像を揃えたのか、お寺の僧侶の方に聞いたのですが、タンブン(徳を積む)で寄贈されたものも多くあるそうです。
 

2:パッボロンサリーリッカター(仏舎利)

 

  
本堂と向かい合うように配置された建物には、仏舎利を納めた「パッボロンサリーリッカター」が安置された部屋があり、厳かな雰囲気を醸し出しています。
 

またその同じ建物内には高名なお坊さんの蝋人形など、数多くの仏像が安置されています。
 
 

3:ルアン・ポー・イム(Luang Pho Yim)

 

 
本堂の中にはルアン・ポー・イム(Luang Pho Yim)、別名、微笑みの仏像とよばれる「プラ・プッタ・ラタナ・モンコン(Phra Phuttha Ratana Mongkhon)」が安置されており、穏やかな表情に魅入ってしまうほどです。
 
この仏像に、お祈りをすると「願い事が早く叶う」といわれる幸運のパワースポットでもあります。
 
ここにはお坊さんが1人常駐しており、参拝に訪れた方のタンブン(徳を積む)の対応をされています。お坊さんのご祈祷の後には、聖水を振りかけてくれます。金額的には200バーツ程度で、オレンジ色の袈裟や薬箱などがありますので、気軽にタンブンすることができます。
 

4:フローティングマーケット

 

  
フローティングマーケットは寺院の最も奥にありますが、天井に案内板も掲示されていますので、迷わずに行けると思います。タイのお菓子をはじめ、クイッティアオなどの軽食を楽しむことができ、小さなマーケットですが楽しむことができます。
 
タイラーメンの「クイッティアオルア」が、美味しくておすすめです。
 
ただしマーケットは土日のみの開催なので、曜日を確認して訪問するようにして下さい。

 
 

5:大きなお坊さんの仏像

 

 
もとはルアン・ポー・イム(Luang Pho Yim)の安置された本堂の中に、等身大に作られた、お坊さんの像が幾つも安置されているのですが、新しく建屋を増築して、天井まで届くほどの大きな像が安置されています。
 
このお坊さんは、タイ各地の高名なお坊さんを模したもので、仏像と同じように信仰を集めています。
 
 
 

「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」に行くには?

 

  
「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」はアユタヤ旧市街の島の外、北西の位置にあり、やはり交通の便が悪いので、アユタヤ市街からであればトゥクトゥクかレンタルサイクルで行くことになります。ただ交通量の多い場所なので、トゥクトゥクを利用されることをおすすめします。
 
バンコク方面から自動車で来る場合には「UDON Ratthaya 高速道路」を通り、終点のバンパインを降りてアユタヤ方面へ約30km、約20分ほど国道347号線を北上します。そこから県道3263号線へ右折し約2km、アユタヤ市街へ入る直前の交差点を左折して、約1kmほどで到着します。
 
入口近くになると大きな看板が見えますので、比較的簡単に見つけることができると思います。
 
 

その他、豆知識

お寺でのタンブン

 

 
寺院でタンブン(徳を積む)をしたときに、お坊さんがお守りの紐をくれる時が多々あります。

タイでは、女性の方がお坊さんに触れるのは禁忌とされていますので、注意が必要です。

お守りをもらう際には、両手を合わせて差し出すと、お坊さんが手の平に載せてくれますので、決して直にお坊さんの手から紐をもらわないようにして下さい。

タイのおみくじ

 

 
タイの寺院のおみくじは、日本のように自分で選ぶのではなく、筒の中に番号の掛かれた木片が入っていますので、これを願い事を考えながら筒を振って、落ちた木片に書かれた番号のおみくじをもらって帰るという方式です。

筆者がタイに来たばかりの頃は、タイ語のみのおみくじでしたが、最近は英語も併記されていますので、外国人でも気軽に楽しむことができます。
   

まとめ

 
タイでは珍しいタイプの寺院である「Wat Tha Ka Rong (ワット ターッガァロン)」をご紹介しました。昔は、こんなに展示物のない普通の寺院だったのですが、いつの間にか色々な展示物が増えて、今では一大観光地となっています。

ただ外国人の方は、ほぼ見掛けることのないローカルな場所となります。ある意味、迷宮のようになっていますので、十分に楽しめると思います。

アユタヤに来られた時には、足を延ばしてみては如何でしょう。
 
 

 
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