ご紹介する「ワットナープラメーン」は、チャオプラヤー川に囲まれたアユタヤ遺跡群の外側、北に少し離れた場所にある現存寺院で、余りガイドブックなどにも載っていませんが、度重なるビルマ(現在のミャンマー)の侵攻にも破壊されなかった奇跡の寺院として有名で、多くの参拝者が訪れます。
筆者もよく「タンブン(徳を積む)」に訪れるお気に入りの寺院でもあります。
ワット・ナープラメーンとは?
13世紀に建立されたとされる寺院で、ビルマ(現在のミャンマー)による度重なるアユタヤ侵攻にも破壊されなかった奇跡の寺院として有名で、本堂内部には黄金に輝く高さ5mの仏像が安置され、入口にはヴィシュヌ神が神鳥ガルーダに跨ったレリーフが、当時の姿のまま保存されています。
さらに本堂横にある小さな礼拝堂には、ドヴァーラヴァティー様式の美しい石の仏像が安置されており、見どころの多い寺院です。
ワット・ナープラメーンの見どころ
先にも少しご紹介しましたがワット・ナープラメーンの見どころは大きく3つありますので、簡単にご紹介します。
1:The Principal Buddha
本堂の中に安置されている黄金に輝く仏像は「シーサンペット・ボーロム・トライローカナート王仏(The Principal Buddha)」とよばれ、アユタヤ初期に作られたといわれています。仏像の高さは5mもあり、アユタヤの遺跡、寺院の中でも最大クラスの大きさで、さらに通常の仏像とは異なる特徴を備えています。
通常の仏像はインドのサリーのような衣装を纏い「偏袒右肩(へんだんうけん)」とよばれる着方をしているものが多いのですが、ワット・ナープラメーンの「シーサンペット・ボーロム・トライローカナート王仏(The Principal Buddha)」は、王の衣と王冠を身に着けており、非常に珍しい仏像といわれています。
ガルーダとヴィシュヌ神のレリーフ
先もご紹介しましたが、本堂入口にあるのが「ガルーダとヴィシュヌ神のレリーフ」で、ワット・ナープラメーンが建立された13世紀当時のままの姿で残されており、貴重な文化財として一見の価値があります。非常に手の込んだ作りになっていますので、おすすめです。
ドヴァーラヴァティー様式の仏像
本堂の右側にある小さな礼拝堂にはドヴァーラヴァティー様式の仏像が安置されており、筆者はこちらの仏像に参拝することが殆どです。
この仏像は一枚岩から彫り出して作られており、座像や立像ではなく「椅子に座っている」というのが特徴で、さらにタイの仏像によくある金箔などの装飾は一切されていないため、落ち着いた雰囲気を醸し出していて、ずっと見ていても飽きないくらいです。
ワット・ナープラメーンへ行くには
ワットナープラメーンへの行き方ですが、ワット・プラ・マハータート近辺からであればトゥクトゥクで、交渉次第ですが200バーツ前後で行くことができます。
アユタヤ旧市街を一周する「Uthong Road(ウートンロード)」から、少し入った所で場所も分かり易いため、もし旧市街のホテルに宿泊された場合には、ホテルのレンタルサイクルを借りて行かれても楽しいとおもいます。
ワット・ナープラメーンの基本情報
ワット・ナープラメーンの基本情報をご紹介します。
名称 | ワット・ナー・プラメーン |
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名称(英) | Wat Na Phramen |
営業時間 | 8:00〜18:00 |
休館日 | 無休 |
料金 | 20B |
住所 | Khlong Sa Bua,Lumphli Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000 |
その他、豆知識
1:敷居を踏んではいけない
寺院の敷居
昔、妻と一緒に寺院にタンブンに行ったとき注意されたことで、タイでも「敷居を踏んではいけない」という風習があります。詳しく内容を聞くと、日本と全く同じ意味合いで、
といわれており、寺院などの出入りのときには注意して下さい。
2:優しいお坊さん
仏像の横にいらっしゃるお坊さん、パッと見は強面ですが、とても優しいお坊さんでタンブンをしに訪れた時には、いつも子供たちにお守りを結んでくれます。
我が家のエピソードとしては、妻が妊娠してお腹が大きくなりだした頃、性別が分からない時期に、このお坊さん「女の子だね」って性別を当てたんです!因みに長男の時も! なので筆者個人的に、このお坊さんには非常に感謝しています。
まとめ
見どころの多い「ワット・ナープラメーン」をご紹介しました。一つのお寺で、2種類の全く異なる仏像が見れるというのは非常に珍しく、さらにビルマからの侵攻も免れた奇跡の寺院とも呼ばれていますので、少し観光の中心地からは離れていますが、是非、足を運んでみることをおすすめします。