ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)/ 礼拝堂とチェーディー(仏塔)にレリーフが残り、大きな鐘楼を持つ隠れた仏教寺院遺跡


   
「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」は、アユタヤ旧市街の島の外、北側に位置し、礼拝堂と鐘楼(しょうろう)、4基の小さなチェーディー(仏塔)が残る小さな仏教寺院遺跡で、周辺を強固なレンガ壁で囲まれているのが特徴の一つでもあります。
 
雨季が始まってしまったため、敷地内は草で覆われてしまい内部に入るには長袖とジーンズ、ヘビ対策が必須な場所でもあります。
 
今回は「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」をご紹介します。
 
 

「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」とは?

  

   
アユタヤ旧市街の島の外、北側の最も奥まった場所、ムアン運河沿いに位置する小さな仏教寺院遺跡で、正面が南側となっており、アユタヤでは通常、東側に入口を配置する東西ラインで建築物が並ぶことが殆どですが、この「ワットマイコンサブゥア」は南北に並ぶ、珍しい配置になっているのが特徴の一つです。
 
長い寺院名の由来は「ワット → 寺院」「マイ → 新しい」「コン → 運河」「サブゥア → 睡蓮」となり、「新しい運河の睡蓮の寺院」となります。
   
寺院周辺は強固なレンガ壁に囲まれており、敷地内部には礼拝堂と鐘楼(しょうろう)、4基の小さなチェーディー(仏塔)が残るだけとなっています。
 
他の遺跡同様、建立された正確な時期や理由は分かっていませんが、建物の特徴からアユタヤ王朝後期に建立された考えられており、現チャクリー王朝のごく初期に修復され、使われていたとの記述も残っています。
 
礼拝堂の北側の壁には美しい漆喰のレリーフが残っており、以前にご紹介した「ワットタウェット」のレリーフと似ており、一見の価値はあります。
    
    

「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」の見どころは?

  

1:礼拝堂

  

  

  

  

     
寺院入口、正面に配置されているのが礼拝堂で、建物に入るための階段が東西にあり、登った先にはエントランスがあるなど、少し作りがお洒落な感じで、入口は1ヶ所で柱部分に少しだけレリーフが残っています。
  

  
また礼拝堂の大きさは幅8.7m、長さ24.5mで長手方向の基礎が弓なりに作られており、アユタヤ王朝後期の礼拝堂に見られる特徴を備えています。
  

 

 

 

  
内部の祭壇には、破壊された仏像の一部とタンブンで寄贈された仏像が数多く安置されていますが、一つだけ白い首だけの仏像があり、最初に見たときにはビックリするかも知れませんので気を付けて下さい。
  

  

  

   

    
この礼拝堂で、本当に美しいのは北側の壁面にある漆喰のレリーフで、残念ながら一部しか残っていませんが、アユタヤ王朝当時には壁面全面にレリーフがあったことが分かります。
  

2:チェーディー(仏塔)

   

  

   

   

   
礼拝堂の東側に1基、西側に3基の小さな多角形型のチェーディー(仏塔)があり、1基は基礎の原型が残るだけ、残りの2基は先端部分がなく、西側の1基のみが綺麗な形状を残しています。
   

  

   
先端まで現存している1基の先端部分には花?のような細かな漆喰細工が施してあり、これも他の遺跡では見ない珍しいデザインとなっていて、黄色い袈裟が巻かれていますので、近隣の住民からの信仰の対象になっているようです。
 

3:鐘楼(しょうろう)

  

  

  

  

   
寺院の西側にあるのが「鐘楼(しょうろう)」で、アユタヤ王朝後期に見られる多角形型の特徴を備え、さらにその上にクメール様式のような形状をした先端部分がある綺麗な形状をした鐘楼(しょうろう)で、これも他の遺跡では見ないので一見の価値があると思います。
 
ただ近くに行くには、覆い茂った草の中を歩いて行くため、ヘビには注意が必要です。
 

4:レンガ壁

  

  

  
寺院の周囲は、頑丈なレンガ壁で囲まれており、南側と西側に入口が配置されています。思ったよりも立派な壁なので、もしかすると1767年のビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻時の前線基地になっていた可能性もあるようです。
   
  

「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」の雰囲気は?

 

  
字幕Onで簡単な説明が流れます
       
   

  
   

【c】GoPro 【c】GoPro

  

「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
       

「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」への行き方

   

  
以前にご紹介した「ワットクティートーン」の先にあり、アユタヤ旧市街の島の外、北側のムアン運河沿いにあり、トゥクトゥクを利用して行くことができます。レンタルサイクルでも行くことができますが、場所的に奥まった場所にあることと、雨季に入り樹々が覆い茂っているため、一人で行くのはおすすめできません。
 

トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅からトゥクトゥクを利用する場合、片道150バーツで行くことが可能ですが、帰りのことと直ぐ近くには「ワットクティートーン」「ワットポー」「ワットメーナーンプルーン」などがありますので、3時間600バーツで貸し切った方がお得に遺跡を観て廻ることができます。
 
 

  
  

名称 ワットマイコンサブゥア
名称(英) Wat Mai Khlong Sra Boa
営業時間 なし
拝観料 なし
住所 Tha Wa Su Kri, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000

    
  

まとめ

  

   
アユタヤ旧市街の島の外、北側にある「ワットマイコンサブゥア(Wat Mai Khlong Sra Boa)」をご紹介しました。
  
雨季が始まったことで樹々が覆い茂り、正直、ヘビが怖くて入るのを躊躇しましたが、美しいレリーフや漆喰細工の残る珍しいチェーディー(仏塔)などが見れる仏教寺院遺跡です。周辺には住宅もありますが、完全ローカルな場所にありますので極力、複数人で行かれることをおすすめします。
 



>


>

  



      
    
   

タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内

「ワットワンチャイ(Wat Wang Chai)」はアユタヤ旧市街の西部に位置し、倒壊したメインチェーディー(仏塔)をは…

    
タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内

ご紹介する「ワットナープラメーン」は、チャオプラヤー川に囲まれたアユタヤ遺跡群の外側、北に少し離れた場所にある現存寺院で…

    
タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内

アユタヤの観光名所で、人気が高く参拝者が多いのが「ヴィハーン・プラ・モンコン・ボピット(Wihan Phra Mongk…

 
 

最新情報をチェックしよう!

遺跡(北部)の最新記事8件