「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」は、アユタヤ旧市街の島内、最も西側にあり、周回道路である「Uthong Rd(ウートンロード)」とチャオプラヤー川を挟んだ反対側には「ワットチャイワッタナーラーム」があります。
周辺をアユタヤ王朝時代の運河跡に囲まれており、野原のけもの道を歩いていく必要があり、雨季が始まり草が伸びると行き難くなる遺跡でもあります。
今回はアユタヤ島の最も西側にある「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」をご紹介します。
「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」とは?
アユタヤ旧市街の島内、西側に位置し、アユタヤ王朝時代の運河跡に囲まれた、のどかな場所にあるため、周回道路である「Uthong Rd(ウートンロード)」沿いにある駐車場から野原の中を抜けて行くようになり、雨季が始まると草が生い茂り、行き難くなる遺跡でもあります。
メインチェーディー(仏塔)と破壊された仏像が安置された礼拝堂、寺院周辺を囲むレンガ壁によって構成された小さな仏教寺院遺跡です。
他の遺跡同様に、正確な建立時期や理由などは分かっていませんが、遺跡の発掘調査により、建築物の特徴からアユタヤ王朝中期に建立されたと考えられています。
またチャオプラヤー川を挟んだ反対側には「ワットチャイワッタナーラーム」があり、アユタヤ王朝時代には寺院正面まで運河が通っていることで、渡し舟の船着き場があったと考えられています。
「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」の見どころは?
1:レンガ壁
寺院の主要建築物である礼拝堂とメインチェーディー(仏塔)の周辺を囲むように部分的にレンガ壁が残っており、他の遺跡に見られるレンガ壁よりも分厚く作られています。
2:セーマー(境界石)
寺院の正面は東側を向いており、礼拝堂の周辺には聖域を示す「セーマー」と呼ばれる境界石を配置したあった基礎の跡が残っています。
割れてしまっていますが、セーマーも、かなりの数が残っており、ビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻でも徹底的に破壊されたわけではないようです。
3:礼拝堂跡
礼拝堂は大きく高さのある基礎の上に作られており、内壁で囲まれ、内部には丸い柱の基礎が8本ほど残っており、さらに南側にはお坊さんがお経を読むための祭壇が配置されています。
礼拝堂の内壁の外側は、回廊状に作られていて、周辺を廻ることができる作りになっています。
また西側には破壊された仏像が数体分安置されていますが、大きな部位として残っていますので、アユタヤ王朝当時には1体大きな仏像が配置され、周辺に小さな仏像が安置されていたような感じです。
またイタズラなのか、仏像の後ろ側にはプラスチック製の壊れたお坊さんの人形の頭部のみが置かれており、最初に見た時には人骨かと思って、かなり焦りました。
4:メインチェーディー(仏塔)
礼拝堂跡の後ろ側には、スリランカ様式の美しいメインチェーディー(仏塔)があり、頂上部分の輪っかが全てありますので修復されているようです。
また頂上に近い部分には、部分的ですが漆喰のレリーフ跡が残っています。
「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」の雰囲気は?
字幕表示を「オン」にすると遺跡の簡単な説明が表示されます。
「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」への行き方
「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」はアユタヤ旧市街の最も西側にあり、「Uthong Rd(ウートンロード)」から少し入った場所にあり、国鉄アユタヤ駅からであればトゥクトゥクを利用した方が便利です。
トゥクトゥクを利用する場合
国鉄アユタヤ駅からであれば片道150バーツで行くことができますが、周辺には「ワットワンチャイ」や「ワットルアンチークット」などもあり、さらに10分ほどの場所には「ワットチャイワッタナーラーム」がありますので、3時間600バーツほどで貸切って動いた方がお得です。
レンタルバイクを利用する場合
アユタヤ旧市街の「December House」でレンタルバイクを借りて行くこともできますが、周辺には何もないため、安全を考慮すると、先にご紹介したように「トゥクトゥク」を利用されることをおすすめします。
名称 | ワットマハサマン |
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名称(英) | Wat Maha Saman |
営業時間 | なし |
拝観料 | なし |
住所 | Pratuchai, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000 |
まとめ
アユタヤ旧市街の西側に位置する「ワットマハサマン(Wat Maha Saman)」をご紹介しました。周回道路である「Uthong Rd(ウートンロード)」沿いにありますが、王朝時代の運河に囲まれているため、野原を歩いて抜けて行く必要があり、雨季には行き難くなる遺跡でもあります。
のどかな場所にあり、風が抜ける草原のような感じなので日陰にいると涼しくて昼寝したくなってしまう、静かな遺跡なので、かなり不便な場所にありますが、是非、足を延ばしてみて下さい。
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