ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung)/ 近隣住民の信仰の対象として、綺麗に保存されているアユタヤ王朝後期に建立された小さな仏教寺院遺跡


   
ご紹介する「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」は、アユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置し、当初、Googleマップにも掲載されていなかった小さな仏教寺院遺跡で、礼拝堂と鐘楼(しょうろう)、盗掘されて破壊されたチェーディー(仏塔)が残っています。
   
ただタイ政府による正式な遺跡修復や調査は行われていないようですが、遺跡は綺麗に保存されており、周辺住民の方の信仰の対象として祀られていました。
    
今回はGoogleマップ掲載されていない仏教寺院遺跡「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」をご紹介します。
    
   

「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」とは?

   

    
アユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置し、当初Googleマップにも掲載されていなかった小さな仏教寺院遺跡で、盗掘されて半壊したチェーディー(仏塔)と礼拝堂、大きな鐘楼(しょうろう)の遺跡が残るだけとなっています。
    
礼拝堂内部には、以前、ご紹介した「ワットサームウィハーン」「ワットメーナーンプルーン」にある白い顔料で化粧を施された大きな仏像が安置されており、祭壇なども配置され綺麗に清掃されていて、近隣住民の方の信仰の対象となっていることが分かります。
     
タイ政府機関であるファインアート部門による正式な遺跡調査は行われていないようですが、破壊されたチェーディー(仏塔)や鐘楼(しょうろう)など建築物の特徴から、アユタヤの有名観光地でもある「ワットチャイワタナラーム」を建立したアユタヤ王朝第27代「プラーサートトーン王」の時代、アユタヤ王朝後期に建立された可能性が高いと考えられています。
     
      

「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」の見どころは?

1:鐘楼(しょうろう)

     

   

   

   

   

   
敷地の西側に大きな塔があり、パッと見た感じでは鐘楼(しょうろう)に見えませんが、建築物上部の4方向に窓があり、西側には階段のあった跡が残っています。大きなトンポー(菩提樹)に侵食されており、全体像が見られないのは残念ですがアユタヤ王朝当時には立派な鐘楼(しょうろう)だったことが分かります。
   
ただ残念ながら、この鐘楼(しょうろう)も盗掘被害にあったような大きな穴が開いており、立派な建築物なので盗掘者がチェーディー(仏塔)と間違ったのかも知れません。
   

2:礼拝堂

   

   

   

   

    
「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」で残っている最も大きな建築物が礼拝堂となり、壁の四方が残っていますが、東側の入口の壁は中心部から亀裂が入っており、近隣住民の方が倒壊防止のための補強を設置されています。
   

   

   

   
入口は東側に1ヵ所、西側に2ヵ所の計3ヵ所となり、東側の正面入口の壁面には少しだけ、アユタヤ王朝当時の漆喰のレリーフが残っています。
    

3:礼拝堂内部の仏像

   

  

   

   
アユタヤ王朝当時の屋根は無くなっていますが、近隣の方だと思いますが奥側の祭壇部分には、メタルシート製の屋根を簡易で配置し、仏像が濡れることを防いでいます。
   

   

    

   

   
その屋根の下には、仏像を祀る祭壇があり、アユタヤ王朝時代に作られ、ビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻で破壊されてしまい、足と台座部分だけになったご本尊が安置されています。
    
その後ろには、大きく白い釉薬を塗った仏像が安置してあり、丁度、居た居合わせた近隣住民のおじいさんに聞いてみましたが、実際にいつ頃に安置されたのかは分からないようでした。
    

4:盗掘され半壊したチェーディー(仏塔)

   

    

   

   

    
礼拝堂の東側には2つのチェーディー(仏塔)があり、アユタヤ王朝後期に見られる多角形型をしています。ただこのチェーディー(仏塔)も盗掘被害にあっており、塔本体の半分が、ごっそりと無くなっていて、その酷さに驚くほどです。
   
     

「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」の雰囲気は?

  
    

   
     
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「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」への行き方

    

     
「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung )」はアユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置し、Googleマップにも掲載されていない小さな仏教寺院遺跡なため、トゥクトゥクの運転手の方も場所を知らない可能性が非常に高い場所でもあります。
     
つい記事を書いている最中に、承認されましたのでGoogleマップを見せれば行くことができると思いますが、敷地内は近隣住民の方の生活道路にもなっており、無断で入るよりは住民の方を見付けるか、トゥクトゥクの運転手の方に言ってもらった方がスムーズに遺跡を見れると思います。
    

トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅からであれば、片道150バーツで行くことが可能ですが近隣には「ワットサームウィハーン」や「ワットメーナーンプルーム」、「ワットケー」などがありますので3時間600バーツで貸切った方がお得に回れると思います。
       
       

     
     

名称 ワットクティースーン
名称(英) Wat Kuti Sung
名称(タイ語) วัดกุฏิสูง
営業時間 なし
拝観料 なし
住所 Suan Plik, Phra Nakhon Si Ayutthaya District, Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000

    
     

まとめ

    

    
アユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置する「ワットクティースーン(วัดกุฏิสูง・Wat Kuti Sung)」をご紹介しました。
    
当初は、Googleマップにも掲載されていなかった遺跡で、筆者もたまたま車で通りがかった時に、礼拝堂が見えたのが切っ掛けで知ったほどの小さな仏教寺院遺跡ですが、周辺の近隣住民の方がしっかりと清掃をされており、見学していても非常に気持ちの良い場所でした。
     
アユタヤ旧市街の外、北東部に行かれる場合には、是非、足を延ばしてみて下さい。
   
   
   
   



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