ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)/ ガルーダと動物のレリーフが残る非常に珍しい小さなチェーディー(仏塔)のある現存寺院


   
アユタヤ旧市街の島の外、北西部に位置する「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」は、現在もお坊さんが修行されており、アユタヤ王朝中期から続く現存仏教寺院です。
 
王朝当時の建築物は、寺院内にある墓地の近くに小さなチェーディー(仏塔)3基と珍しい形状をした八角形の小さな仏塔、寺院の奥にメインチェーディー(仏塔)の跡が残るだけとなっていますが、特に八角形の小さな仏塔は他のアユタヤ遺跡では見ることのない形状で必見です。
 
今回は「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」をご紹介します。
 
 

「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」とは?

    

   
アユタヤ旧市街の北西部に位置し、チャオプラヤー川沿いにある現存仏教寺院で、現代になって作られた礼拝堂などの建築物に隠れるように、アユタヤ王朝時代に作られた小さなチェーディー(仏塔)が数基と八角形の灯篭のような形状をした仏塔、寺院敷地の外に樹木に侵食されたメインチェーディー(仏塔)だけが残っています。

当時の資料が残されていないため、正確な建立時期や理由などは分かっていませんが、アユタヤ王朝第24代「ソンタム王(ボーロマラーチャー1世)」が統治する時代、王朝後期に建立されたと考えられています。
 
アユタヤ王朝当時、この周辺にはチャオプラヤー川を通って貿易を行う際に税を支払う関所となっており、この「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」の名称も、その関所からつけられたといわれています。
 
現在もお坊さんが修行をされていますが、参拝者が少ないのか、境内は非常に静かで少し怖い感じもする場所です。
  
   

「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」の見どころは?

アユタヤ王朝時代の遺跡が少しだけ残っているのが、寺院の敷地内にある墓地周辺となり、少し気が付き難い場所となります。

小さなチェーディー(仏塔)

   

  

  

  

    
境内の奥にある墓地の横に小さな礼拝堂があり、その正面右側に小さなチェーディー(仏塔)が数基並んでいます。
     
多角形型の基礎の上に蓮の花のレリーフ部分、その上に四角い頂上部があり、四方向に小さな花のレリーフが残るチェーディー(仏塔)で、このような形状をしたものはアユタヤ旧市街にある他の遺跡でも見たことがありません。
    
もしかすると、かなり古いお墓の可能性もあるようです。
   

古い礼拝堂

   

  

   
小さなチェーディー(仏塔)の奥には近代になって作られた礼拝堂があり、内部には入れないようになっていますがガラス戸から内部な見ることができます。
   
ただこの礼拝堂、全く手入れがされておらず、室内の天井が崩落しており、安置された仏像には被害が無いようですが非常に勿体ないという印象が強く残ります。
    

メインチェーディー(仏塔)の跡?

   

   

  

   
寺院の敷地の外側には大きな樹木が育っており、根本には大きなチェーディー(仏塔)の頂上部分が無造作に置いてあります。樹木の中を覗くと何となくですが、チェーディー(仏塔)の基礎部分を見ることができますが原型を留めていないのが残念です。
     

チェーディー(仏塔)?

   

  

     
先にご紹介した古い礼拝堂の横にひっそりと建っている小さなチェーディー(仏塔)があり、多角形型の基礎部分の上に八角形の灯篭のような形状をした本体が乗っている珍しい形状をしています。
    

  

  

   

  

   

     
また本体の八角形部分には、ガルーダのレリーフと牛や馬、うさぎなど動物のレリーフも一緒に配置されており、アユタヤにある遺跡で動物のレリーフがあり、かつガルーダの紋章が描かれている建築物は、この「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」以外で見たことがなく、非常に珍しいものです。
   
筆者がワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)を訪れたのも、このレリーフを見たかったというのが切っ掛けです。
   
     

「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」の雰囲気は?

  
    

   
    
     
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※「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
   
    

「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」への行き方

   

   
「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」はアユタヤ旧市街の島の外、北西部に位置し、世界遺産「古都アユタヤ」の主要遺跡群からは離れた場所にあり、交通の便も悪いため、レンタルサイクルでは行くことができないため、トゥクトゥクを利用されることをおすすめします。
   

トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅から片道200バーツほどで行くことができますが、帰りの足と不便さを考慮すると3時間600バーツで貸し切って、周辺の遺跡を回った方がお得です。
 
周辺には「ワットプーカオトーン」や「ワットコークプラヤーラーム」などがありますので、トゥクトゥクの運転手の方にGoogleマップを見せておくとスムーズに行けると思います。
 
   



   
    

    
    
    
        

名称 ワットカノーン
名称(英) Wat Khanon
名称(タイ語) วัดขนอน
営業時間 08:00~17:00
拝観料 なし
住所 14 หมู่ที่ 1 Ban Pom, Phra Nakhon Si Ayutthaya District, Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000

     
    

まとめ

   

      
アユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置する「ワットカノーン(วัดขนอน・Wat Khanon)」をご紹介しました。現在もお坊さんが修行をされている現存寺院ですが、意外に人気が少なく少し寂しい感じのする寺院ですが、ガルーダのレリーフを配置した非常に珍しいチェーディー(仏塔)があり、必見だと思います。
 
アユタヤ北東部を観光する際には、是非、足を延ばしてみて下さい。
 
 
      
      



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