日本だと医療体制が整っていますので、よほどのことが無い限り困ることは少ないと思いますが、海外で生活するうえで、最も心配なのが病気やケガなど、不測の事態が起きた時に適切に治療が受けられるのかということではないでしょうか。
バンコクなどの大都市であればバムルンラード国際病院をはじめ、サミティベート病院やバンコク病院など施設の整った大きな病院があり、これらの病院は日本同等かそれ以上に医療水準が高く安心なのですが、筆者の住むアユタヤのような地方都市では、気軽に行けて信頼できる病院がないと、もしもの時に非常に大変です。
今回は筆者も行きつけのアユタヤで一番、医療水準の高い「ラチャタニーホスピタル(RAJTHANEE HOSPITAL)」をご紹介します。
この記事の最後に、体調が悪い時のタイ語も記載していますので、旅行の際に参考にして下さい。
「海外旅行保険」の重要性
引用:Pixabay
最初に、海外保険の重要性について筆者の実体験も合わせてご紹介しておきます。
旅行で海外に渡航される場合には、現地で何が起こるか分からないということを前提に、必ず「海外旅行保険」に入っておくことをおすすめします!
筆者も若い時には、「自分は大丈夫!ケガしないから保険なんて必要ない」と思っていましたが、現地で水や食べ物に当たって我慢出来なくなって病院へ行き、実費精算した時に思った以上に高額でビックリしたことがあります。それ以来、海外に旅行へ行く場合には必ず「海外旅行保険」に入っていました。
また日本では保険証があれば治療をしてくれますが、海外の場合「治療費を払える信用が無い」と、どんなに重症でも後回しにされる場合があり、海外旅行保険の控えを持っていれば「金銭的な信用」が補完され、優先的に治療してもらえる可能性が高くなります。これはタイでも同じことがいえます。
「地獄の沙汰も金次第」とはよくいったものです。
実際、筆者の勤める会社では、タイ人スタッフが酷いケガをしてしまい病院に連れて行く場合を想定したマニュアルがあり、治療費の心配はないと病院側に知らせ早急に治療をしてもらうため、ソーシャルセキュリティの証明とお金を持参させて優先的に治療をしてもらう対応をするようにしてあります。
海外へ渡航する際には、必ず「海外旅行保険」に加入すると覚えておいて下さい。
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」の特徴
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」は、日本でいう私立の総合病院で、アユタヤ県内で一番、医療設備の整った病院です。風邪やケガなどの一般外来をはじめ、小児科や脳外科、整形外科など、さまざまな科目を診療しています。
救急外来があり、交通事故などの救急対応をはじめ、一般診療も24時間行っていますので、夜中に子供が熱を出した時など安心です。検査機器もCTスキャンやMRI、人工透析まで揃っていますので正確に診断してくれます。
主な診療科目
1:一般外来(内科、外科、整形外科、皮膚科、婦人科など)
2:救急外来
3:心疾患クリニック
4:歯科クリニック
5:健康診断センター
以前はタイ語と英語しか通じなかったのですが、最近は日本語通訳の方が常駐しており、言葉の心配をせずに治療を行うことができます。
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」の受診手順
病院の正面入口
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」には大きく2つの建物があり、診療科目によって受付する場所が異なりますので、受診科目がどこにあるか分からない時には、正面入口を入って左側に、総合案内カウンターで聞くと教えてくれます。
どうしても分からなければ「ラーム、パーサーイープン、ユーマイ(日本語の通訳いる?)」(直訳すると通訳、言葉、日本、いる?)といえば、通訳の人を呼んでくれると思います。
基本一般外来であれば、正面入口を入って右側に行くと受付があり、日本語通訳の方もいるので安心です。
1:受診したい科目の受付に行く
2:パスポートと海外旅行保険の控えを提示する。
3:病院が保険会社へ確認する間、少し待ちます。
4:保険会社への請求書類とパスポートなどの身分証明書のコピーへサインを求められるので、指定されたところに名前を記入する
5:書類への記入が終われば、看護師の方に症状を聞かれますので、ご自身の体調を説明する
6:体重、血圧、体温の測定を行い、先生の受診まで待合室で待ちます。
7:暫く待てば、呼ばれますので診察室に入り、症状を説明する
8:診断書が必要か聞かれますので、念のために貰っておくことをおすすめします。
9:受診後は、薬とお会計の場所へ案内されるので、保険対象外の場合には支払いが発生する可能性はありますが、何もなければ書類にサインをして薬を貰って終了です。
上記が受診の流れですが、日本語通訳の方も一緒にいてくれますので、心配はないと思います。
ただタイの場合、日本の病院を受診した場合と比較して、薬の容量が多いのが特徴で、極端、受診時に先生へ説明した症状の薬がほぼ全量出て来ますので、余り必要ないものまで処方されることがあります。高血圧や糖尿病など既往症のある方は、上記受診手順5の問診の時に、ハッキリと伝えていないと、薬の飲み合わせが悪くなる場合もありますので注意が必要です。
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」の良い点・悪い点
行きつけになっている筆者の視点から「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」の良い点と悪い点をご紹介しておきます。
良い点
診療科目が多いため、症状の状態によって他の診療科目へ紹介してくれるので、病気の診断が早い。
実際、筆者はラチャタニーホスピタルで胆石の手術をしていますが、痛みで苦しんでいるとき、最初は整形外科に通されましたが、ちょっと診断して直ぐに内科へ回され、痛み止めをしてもらい、その週の内に手術という感じで対応が早かったです。
悪い点
病院の敷地には大きく3つの駐車場がありますが、アユタヤでは大きな病院なので、患者さんも多いため、時間帯によっては駐車場が離れた場所に停めることになるのが悪い点です。送迎のカートはありますが、人が多いと乗れないこともあり、体調が悪い時に歩かなければいけない苦痛を何度も味わっています。
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」の基本情報
ラチャタニーホスピタルは、バンコクからの幹線道である32号線をアユタヤ市街へ入って直ぐ左側にあり、「THE SKY」というショッピングモールの反対側になります。
医療機関名 | RAJTHANEE HOSPITAL |
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住所 | 111 MU 3 ROJANA ROAD T.KLONGSUANPLU AYUTTHAYA 13000 THAILAND |
電話番号 | +66-35-335-555 |
FAX | +66-35-335-555 EXT187 |
ホームページ | http://www.rajthanee.com/index.php |
診療科目 | 総合 |
診療時間 | 24時間 |
休診日 | なし |
体調が悪い時のタイ語とは?
「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」には、日本語通訳の方がいるので、言葉の心配をする必要はないですが、タイを旅行中に調子が悪くなった時のため、簡単なタイ語を記載しておきますので、覚えておくと、もしもの時に便利です。
1:頭が痛い → ポッホゥア
2:風邪だと思う → キットゥワー ペンワット
3:インフルエンザだと思う → キットゥワー カイワット
4:熱がある → ミー カイ
5:咳きがある → ミー アイ
6:喉が痛い → ジェップ コー
7:鼻水がでる → ミー ナーム ムー
8:お腹が痛い → フォッ トン,ジェップ トン
まとめ
アユタヤのような地方都市では、「ラチャタニーホスピタル(Rajthanee Hospital)」のような大きな総合病院が、もしもの時の命綱となります。今は日本語通訳の方もいますので、アユタヤ旅行に来られて、もし体調が悪くなった時、安心して行ける病院と覚えておいて下さい。
ただ折角の旅行で、病院のお世話にならないようにしてくださいね。