ご紹介する「セントジョセフ教会」はアユタヤ旧市街の南側、チャオプラヤー川を挟んだ対岸にあり、アユタヤ王朝第30代ナーラーイ王の統治時代にフランス人司教、ピエール・ランベール・ド・ラ・モット(Pierre Lambert de la Motte)によって作られた教会です。
クリーム色と白のポップな感じがアユタヤ遺跡の中では、異彩を放ちます。
今回はタイでは珍しいカトリック教会である「セント・ジョセフ教会」をご紹介します。
「セントジョセフ教会(Saint Joseph Catholic Church)」とは?
「セント・ジョセフ教会(Saint Joseph Catholic Church)」は、アユタヤ王朝第30代「ナーラーイ王(ラーマーティボーディー3世)」の時代、1665年にフランス人司教のピエール・ランベール・ド・ラ・モット(Pierre Lambert de la Motte)によって作られたキリスト教の教会です。
ナーラーイ王の時代、イギリスやフランスなどとも貿易を行っており、文化面、貿易面でも大きく栄えたため「アユタヤ王朝の黄金期」とも呼ばれており、外国の文化がタイ国内に広がった時期ともいわれています。
残念なことに、1767年のビルマ(現在のミャンマー)からの軍事侵攻によって「セント・ジョセフ教会」はことごとく破壊され、現チャクリー王朝のラーマ3世の時代(1824年~1851年)に、パレゴワ神父によって16年もの歳月をかけて復興され、今の姿となっています。
「セントジョセフ教会(Saint Joseph Catholic Church)」の見どころは?
少し長いですが、教会の雰囲気を分かってもらえると思います。
1:教会内のステンドグラス
教会の中には、数多くのステンドグラスが施されており、どれも美しいのですが、特に祭壇の両側に配置されたステンドグラスとマリア様、キリストの像の組合わせは見惚れるほどです。
筆者が訪れた時には、誰もいなかったのでゆっくりと見ることができました。
2:天井の壁画
教会の天井は吹き抜けになっており、天井一面に壁画のような模様が配置されています。
3:祭壇
祭壇の高い位置にキリスト像が配置されており、半球状に作られた壁面の装飾との組合わせが美しいので、機会があれば是非、見て下さい。
4:教会外の池と散策順路
教会の正面右側に小さな池が配置され、その周りを散策できるように作られています。精巧に作られたキリストや天使の像が幾つも配置されていて、見ているだけでも面白いと思います。
「セントジョセフ教会(Saint Joseph Catholic Church)」の場所は?
「セントジョセフ教会(Saint Joseph Catholic Church)」はアユタヤ旧市街の南側、チャオプラヤー川を挟んだ対岸にあり、正直、交通の便は悪いです。
行かれる場合には、トゥクトゥクで近隣の「ワット プッタイサワン」や「ワット・チャイワッタナーラーム」などを一緒に見て回ると効率が良いのでおすすめです。
レンタルサイクルで行くこともできますが、一番近い渡し船の船着き場まで約3kmと離れていますので、余りおすすめできません。
名称 | セントジョセフ教会 |
---|---|
名称(英) | Saint Joseph Catholic Church |
営業時間 | 入場には、事前の許可が必要 |
料金 | 無料 |
住所 | 30 Moo 11,Tambon Sampao Lom, Amphur Pra Nakorn Sri Ayutthaya, Ayutthaya |
電話 | 035-321-447 |
その他、豆知識
渡し船について
遺跡が多く残るアユタヤ旧市街のある島と、外部を繋ぐ橋は全部で3つしかありません。橋から遠い場所の方が移動するために、筆者が知っている限りでチャオプラヤー川に一ヶ所、パーサック川に一ヶ所の2ヵ所に渡し船があります。
一番使う頻度の高い渡し船が、島の南側、以前にご紹介した「Sai Thong Restaurant(サイトーン レストラン) 」の直ぐ横にあります。
この渡し船であれば、レンタルバイクや自転車なども一緒に対岸へ運んでくれますので、南側の遺跡などを見て回る際に便利です。
料金は人が10バーツ、乗り物も10バーツの計20バーツとなりますので、ご注意ください。
まとめ
タイ、アユタヤでは珍しいカトリック教会である「セントジョセフ教会(Saint Joseph Catholic Church)」をご紹介しました。
アユタヤ王朝時代に作られ、アユタヤにある他の遺跡同様ビルマからの軍事侵攻によって破壊されたという、同じ歴史を刻んでいるのも感慨深いものがありました。
筆者はたまたま、他の信者の方が年末の掃除をしているときに訪問したらしく、簡単に教会の中に入る許可を頂けました。もし見学をされる場合には、基本情報に記載した電話番号への連絡が必要とのことなので注意して下さい。
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