ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)/ アユタヤ王朝最初の宮殿だった仏教寺院


   
「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」は、アユタヤ旧市街の南側、島の外側チャオプラヤー川沿いにあり、アユタヤ王朝を創立した「ウートン王」に所縁のある寺院で、現在も多くのお坊さんが修行をしている仏教寺院となります。

場所的に、交通の便が非常に悪いので、トゥクトゥクやレンタルサイクル、レンタルバイクで行くことになりますが、寺境内には白いメインパゴタをはじめ、回廊や涅槃像などがあり、観光客も少ないので、ゆっくりとチャオプラヤー川から吹く風を感じながら散策することができます。

ただ2018年12月末の時点では、白いメインパゴタと多くの仏像が並ぶ回廊は、改修工事中で見ることはできませんが、涅槃像や小さな礼拝堂に安置された仏像などを見ることができます。

今回は、アユタヤ王朝創立に関係する「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」をご紹介します。
   
   

「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」とは?

  

  
ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)は、アユタヤ旧市街の島内ではなく、チャオプラヤー川を挟んだ南側に位置しており、交通の便が悪く訪問し難い場所にありますが、アユタヤ王朝を創立した「ラーマーティボーディー1世」、ウートン王がアユタヤの島に都市を建設するまでの3年間、宮殿としていた場所で、歴史のある仏教寺院となります。

都市が完成し、遷都した際に「ワットプッタイサワン」と正式に改名されたといわれています。

寺院の中心には、クメール様式で作られた白いメインパゴタを配置し、その周辺を数多くの仏像を安置した回廊で取囲むような構造になっており、さらにその周辺には数多くのチェーディー(仏塔)や涅槃像を祀る礼拝堂の遺跡など、見どころの多い場所でもあります。

また現在も、お坊さんが修行を行っている現役の仏教寺院ですが、多くの観光客が訪れています。
 
 

「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」の見どころは?

  

 
「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」の寺院入口には、親切に見どころマップが掲示してあり、見学順路なども記載されています。
 

1:5人の王の銅像

  

 

  
駐車場のチャオプラヤー川沿いにはアユタヤ王朝、トンブリー王朝、現チャクリー王朝で活躍した5人の王の銅像が建っています。
  
アユタヤ王朝を創立し「ワットプッタイサワン」にも縁のある初代の「ウートン王(King Uthong)」、ビルマからの独立を勝ち取り、古式ムエタイを創立したといわれる黒の王こと第21代の「ナレースワン王(King Naresuan)」、その弟である白の王こと第22代の「エーカートッサロット王(King Ekathotsarot)」
  
アユタヤ王朝滅亡後にトンブリー王朝を創立した「タークシン王(King Taksin)」
  
そして現チャクリー王朝第4代「ラーマ4世(King Phra Chom Klao)」の5人の王の銅像が出迎えてくれます。
 
 

2:クメール様式の白いメインパゴタと回廊に並ぶ仏像

  

  

  
寺院の中心にそびえる白いメインパゴタは、美しいクメール様式の建物で、内部には重要な仏像が安置されています。残念ながら、筆者が訪れた2018年12月末には改修工事が行われており、メインパゴタも回廊の仏像も、その姿を見ることは出来ませんでした。
  
改修工事が終了したら、もう一度、訪れてみようと思っています。
 
  

3:涅槃像

 

  

   
寺院の裏側にある礼拝堂の遺跡には、大きな涅槃像がひっそりと時を刻んでいます。ロウソクやお線香が置いてありますので、20バーツほどをお布施してお参りをされてみては如何でしょうか。
  

  
また涅槃像の後ろ側には4体の仏像が並んでおり、これも見どころの一つです。
  

  
涅槃像の近辺をYoutubeでご紹介します。
  
 

4:チェーディー(仏塔)

  

  

  

   
遺跡群の中には、大きなチェーディー(仏塔)が約7基ほど残されており、そのうちの数基は上に登ることができ、テラスの上を歩いて回れるようになっています。
  
ここからチャオプラヤー川を眺めることができるので、のんびりと川風に吹かれながら、運搬船などを眺めるのもおすすめです。
  
 

5:小さなお堂

  

  

  

  

   
入口近くにある大きな礼拝堂の裏には小さなお堂が2つあり、中には古い仏像が安置されています。3人も入れば一杯になる小さなお堂ですが、内部は空気がひんやりとしていて不思議な感じのする場所なので、是非、覗いてみて下さい。

階段の段差が高いので、最初、筆者も登って良いのか判断がつきませんでしたが、参拝に来られたタイ人の方が登っているのを見て、靴を脱いでからお堂の中へ参拝させて頂きました。

6:礼拝堂

  

  

  

   
寺院の入口を入って直ぐ右側にある礼拝堂には、金色の大きな仏像が3体安置されており、熱心なタイ人の方がお参りをされていました。
  
 

7:隠れた穴場スポット

   

  

  

  

   
寺院入口の左側にも仏像が安置された建物がありますが、実は、この建物の右側には奥へ続く通路が隠れており、観光で訪れる方は分からずに見逃して帰ってしまう穴場スポットなんです。
  

 

 

  
筆者も初めて訪れた時には、全く気が付かなかったのですが、奥にはタイの土地の神様である「パメートラニー」と守護神である「ジャット カムラン マテープ」の2つの仏像が安置されており、多くの方が参拝されていました。
  

  
この「パメートラニー」の仏像は、本当に生きているような不思議な感覚になってしまう程、魅力的なので、是非、探してみて下さい。
 
 

「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」の場所は?

  

  
先にも少しご紹介しましたが、「ワット プッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」はアユタヤ旧市街の島からチャオプラヤー川を挟んだ反対側にあり、交通の便が非常に悪い場所にあります。
  
基本はトゥクトゥクで移動することをおすすめしますが、どうしてもレンタルサイクルなどで行ってみたい場合には、以前にご紹介した「Sai Thong Restaurant(サイトーン レストラン)」横にある渡し舟で、アユタヤ旧市街から行くこともできます。
  
 

国鉄アユタヤ駅から行く場合

1:トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅の前には客待ちのトゥクトゥクがいますので、300バーツ前後で行くことができます。

できれば同じアユタヤ旧市街の南側にある「ワット・チャイワッタナーラーム(Wat Chaiwatthanaram)」や「聖ヨセフ教会(St. Joseph Church)」も一緒に周れれば一石三鳥で、十分に楽しむことができますのでおすすめです。

2:レンタルサイクルを利用する場合

  
アユタヤ駅からパーサック川方面へ向かい、渡し舟(10バーツ)を使ってアユタヤ旧市街に入ります。船着き場から幹線道路に出る前にレンタルサイクル屋さんがありますので、40~100バーツ(時期によって価格が異なります)で借りることができます。
  
ここからアユタヤ島の周回道路である「Uthong Road(ウートンロード)」を左折し、チャオプラヤー川方面に向かって約2.5kmほど直進すれば、右側に小さな路地が見えますので、川岸に降りて行くと渡し舟の船着き場「Wat Khun Phrom Ferry Terminal」があります。
  
ここの渡し舟は、片道10バーツでモタサイや自転車、人を向こう岸まで運んでくれますので利用者も多く、安心して乗ることができます。
  

「渡し舟の場所」
  
  
アユタヤ旧市街から、渡し舟でチャオプラヤー川を渡り、真っすぐ進み幹線道路である県道3469号線へ出て右折し、約2kmほど進めば右側に寺院の看板が出て来ます。
  

  

名称 ワットプッタイサワン
名称(英) Wat Putthai Sawan
営業時間 08:00~17:30
料金 無料
住所 15 Moo 8, Tambon Sampao Lom, Amphur Pra Nakorn Sri Ayutthaya, Ayutthaya

その他、豆知識

レンタルバイクの注意点

アユタヤ旧市街には、観光用に自転車やバイクなどをレンタルしてくれるお店が多くありますが、レンタルバイクを運転する場合には日本で国際免許を取得しておく必要があります。

ただレンタルバイク屋さんではパスポートのコピーがあれば、簡単に貸出しをしてくれるところが殆どです。

以前であれば無免許運転で検挙されても警察に数百バーツを渡して見逃してもらうといったことが多々ありましたが、2018年に道交法の改正があり、罰金の金額が1,000バーツ以下から50,000バーツ以下に大幅に増額されており、もしもの時には、手痛い代償を払うことになりますので、必ず国際免許を取得して訪泰されることをおすすめします。
   
    

まとめ

  

  
アユタヤ王朝創立から、この地で悠久の時を刻む「ワットプッタイサワン(Wat Phutthaisawan)」をご紹介しました。

交通の便が悪いので、なかなか足を延ばし難いですが見るだけの価値は十分にある仏教寺院なので、是非、トゥクトゥクをチャーターして行ってみては如何でしょうか。

  
 
  

   
   

 
 
 
 

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