アユタヤ旧市街の島の外、南側には長閑な田園地帯が広がっており、発掘調査が進んでいないため、悠久の時の中に取り残された数多くの遺跡が眠っています。
そんな南側の田園地帯の奥の奥、地元の方しか知らない遺跡が混在した現存寺院「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」があります。
非常に小さな仏教寺院ですが、他の遺跡では見ない面白いものが見れましたので、ご紹介します。
「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」とは？
アユタヤ旧市街の島の外、南側の田園地帯の奥の奥にあり、遺跡が混在する現存寺院で、敷地内には破壊された多くの仏像をはじめ、礼拝堂の壁、倒壊、風化して原型を留めていないチェーディー（仏塔）があり、その周辺をお坊さんの宿坊が取り囲むといった配置になっていますが、遺跡の発掘作業は殆ど行われていないようです。
寺院についての資料などは失われており、正確な建立時期や理由など分かっていませんが、お寺の入口にはアユタヤ王朝時代の運河跡も残っています。
一説には、アユタヤ王朝以前に存在したかも知れない、謎の王朝時代に建立されたのではないかという研究者もいるようです。
非常に静かな寺院で、後で動画をご紹介しますが、日本的にいうと「禅寺」のような厳かな雰囲気のある場所で、正直、人の気配が感じられませんでした。
「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」の見どころは？
1：王朝時代のレンガ道
寺院の中をグルっと廻れるようにレンガ道が作られていますが、全てアユタヤ王朝時代初期の遺跡にみられる「焦げ茶色の古代レンガ」を使用しており、ある意味圧巻です。
お坊さんがレンガ道を作ったのだと思いますが、これだけ大量の古代レンガは世界遺産「古都アユタヤ」の主要遺跡をはじめ、他の遺跡や観光地でも絶対に見ることができないと思います。
古いレンガなので、最初は歩くのを躊躇してしまったほどです。
2：礼拝堂跡
寺院の中心には倒壊しそうな壁が残るだけの礼拝堂跡がありますが、発掘調査が行われていないため、この下にはアユタヤ王朝時代の未発掘の遺物が残されているかも知れません。
壁の裏側には倒壊防止のために、支柱の補強が設置してあります。
3：補修された仏像と破壊された仏像
礼拝堂跡の壁横には祭壇があり、補修された仏像が5体安置されていて、その後ろに隠れるように破壊された仏像が安置されています。
補修された5体の仏像は綺麗なのでパッと見は、タンブンで寄贈されたものかと思ってしまいますが、よく見ると部分的に破壊された仏像をはめ込んで作られており、ビルマ軍によって破壊される前には、こんな感じだったのかと想像することができます。
こんな風に修復された仏像は、初めてみましたので一見の価値はあります。
4：メインチェーディー（仏塔）跡
礼拝堂跡の後ろ側にある雑木林の中に小高い丘のように見えるのが、倒壊し風化して原型を留めていないチェーディー（仏塔）で、パッと見ただけでは分からないかも知れません。
近くに行くと残ったチェーディー（仏塔）の基礎の一部を見ることが可能で、アユタヤ王朝初期に見られる四角い基礎をしていることが分かります。
ただ雑木林で足元が分かり難いため、近づくことはできませんので注意が必要です。
「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」
雰囲気を分かってもらうため、意図的に字幕は入れていません。
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「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」への行き方
「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」はアユタヤ旧市街の島の外、南側にあり、非常に交通の便が悪い場所なことと、現存寺院ですが人気のない場所なのでトゥクトゥクを利用して行かれることを強くオススメします。
また可能であれば安全面に考慮し、ご友人の方と一緒に複数人で行くことをオススメします。
国鉄アユタヤ駅からであれば片道150バーツで行けますが、直ぐ近くには「ワットプッタイサワン」や「セント・ジョセフ教会」、「ワットチャイワタナラーム」などがありますので3時間600バーツほどで貸切って廻った方がお得です。
| 名称 | ワットプラヤコン |
|---|---|
| 名称(英) | Wat Phraya Kong |
| 営業時間 | 06：00～18：00 |
| 拝観料 | なし |
| 住所 | Samphao Lom, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000 |
まとめ
アユタヤ旧市街の島の外、南側の田園地帯の奥にある現存寺院「ワットプラヤコン（Wat Phraya Kong）」をご紹介しました。
グーグルマップを見ながら、次に行く遺跡を探していた時に、たまたま見つけたのが切っ掛けで行ってみましたが、他の遺跡にはない厳かな雰囲気があり、さらに古代レンガで作られた道など、珍しいものが見れたのが以外な場所でした。
ただし、田んぼのど真ん中にある林の中にあり、民家から離れた場所にありますので安全を考慮して、絶対に一人で行かないようにして下さい。
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