「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」は、アユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置し、当初、Googleマップにも掲載されておらず、住宅街の中にあり、破壊された仏像のみが残る小さな遺跡です。
アユタヤ王朝年代記にも記載がある寺院ですが、発掘調査などは行われていないようで詳細については分かっていません。
今回は「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」をご紹介します。
「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」とは?
アユタヤ旧市街の島の外、北東側に位置し、静かな住宅街の中にひっそりと佇む小さな仏教寺院遺跡です。敷地内には、礼拝堂やチェーディー(仏塔)などは残っておらず、破壊された大きな仏像が残るのみで、少しだけ塚のようになった部分が当時の礼拝堂の跡だと考えられています。
正式な発掘調査は行われていないようで、正確な建立時期や理由などは一切分かっていませんが、唯一残る破壊された仏像と、アユタヤ王朝年代記に残る記録から、アユタヤ王朝初期~中期に建立されたと考えられています。
アユタヤ王朝第18代「チャクラパット王(1509~1569年)」が、ビルマ(現在のミャンマー)との戦闘に備え、戦力増強のために戦象狩りをした際に、「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」のある地域で50頭の象と白象を捕獲したことが、アユタヤ王朝年代記に記載されています。
「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」の見どころは?
破壊された仏像
「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」に残るのは破壊された仏像だけで、一説によると、それ以外の礼拝堂などの建築物は、1950年代にバンコクにおける建物の建設ラッシュ時に大量のレンガが必要だったことから、近隣住民により、破壊されて販売されたともいわれていますが、実際のところは分かりません。
残された仏像は立派な土台の上に乗っていますが、頭部と両腕部分は破壊されて失われており、さらに胴体部分の中心と背面側の基礎部分には盗掘にあった跡が残されていて痛々しい姿になっています。
ただお供えものなどはありませんでしたが、敷地内は近隣住民の方が清掃をされているようで、綺麗にされていました。
「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」の雰囲気は?
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「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」への行き方
「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」はアユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置し、非常に交通の便が悪い場所にあるため、レンタルサイクルでは行くことができないため、トゥクトゥクを利用されることをおすすめします。
トゥクトゥクを利用する場合
国鉄アユタヤ駅からであれば、片道150~200バーツで行くことができると思いますが、トゥクトゥクで10分ほどの地域には北部の遺跡群が点在しており、3時間600バーツほどで貸切った方がお得だと思います。
ただし当初、Googleマップにも掲載されていませんでしたので、トゥクトゥクの運転手も知らない可能性が高いので、途中、マップを確認しながら行くことをおすすめします。
名称 | ワットサナムカイ |
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名称(英) | Wat Sanam Kai |
名称(タイ語) | วัดสนามกาย |
営業時間 | なし ※ただし近隣住民の方の迷惑になりますので17時以降は行かない方が無難です |
拝観料 | なし |
住所 | Wat Pun, Phra Nakhon Si Ayutthaya District, Phra Nakhon Si Ayutthaya |
まとめ
アユタヤ旧市街の島の外、北東部に位置する小さな仏教寺院遺跡である「ワットサナムカイ(วัดสนามกาย・Wat Sanam Kai)」をご紹介しました。
当初、Googleマップにも掲載されておらず、筆者も近くの住民の方に何度か道を聞いて到着したという感じでしたが、思った以上に綺麗に清掃されており、近隣の方の信仰対象になっているようでした。
辺鄙な場所にあり、かなり交通の便が悪いですがアユタヤ北東部を回る際には、是非、足を延ばしてみて下さい。
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