ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)/ 敷地奥に大きく立派なメインチェーディー(仏塔)を持つ、アユタヤ王朝中期から続く現存仏教寺院

アユタヤ旧市街の島の外、東側にある「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」は、現在もお坊さんが修行されている現存寺院で、新しい礼拝堂の正面入口には大きく、煌びやかなヤック(タイの鬼)の像が2体配置されています。

ぱっと見は遺跡などないように思いますが、寺院の裏側には大きく立派なチェーディー(仏塔)と古い礼拝堂などがあり、非常に見応えがあります。

今回は「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」をご紹介します。
   
     

「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」とは?

  

      
アユタヤ旧市街の島の外、東側の一番奥に位置し、多くのお坊さんが修行をされている現存仏教寺院をはじめ、古く大きなメインチェーディー(仏塔)や修復されたアユタヤ王朝後期の礼拝堂から構成されています。
    
メインチェーディー(仏塔)などの遺跡調査の結果から、寺院自体はアユタヤ王朝中期、第18代の白象王こと「チャクラパット王」の時代に建立されたと考えられており、その後、アユタヤ王朝後期の第33代「プーミンタラーチャー王」と第34代「ボーロマコート王」の時代に修復、改修されたことが分かっています。
     
古い礼拝堂はアユタヤ王朝後期の建築物に見られる弓なり型の基礎をしており、現在は修復されていますが内部への立ち入りは禁止されているようです。
      
また「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」はアユタヤ王朝年代記にも、その名称が出てくる由緒ある寺院で、第30代「ナーラーイ王」の乳母だった方が出家して、この寺院に住んでいたとの記述もあるようです。
    
     

「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」の見どころは?

1:現存寺院の礼拝堂とヤック

    

   

    
「アヨタヤフローティングマーケット」から続く幹線道路沿いには存寺院の礼拝堂があり、タイらしい煌びやかな建物を見せてくれます。
   

    

   

    
寺院の入口部分には2体の大きなヤック(タイの鬼)の像が並んでおり、日本的にいうと山門を守る仏像といった感じになります。礼拝堂内部には、大きな金色の仏像と高名なお坊さんの蝋人形が安置してあり、地元の方の信仰の対象となっています。
    

2:古い礼拝堂

   

    

    
アユタヤ王朝後期に建立されたと考えられる古い礼拝堂は、蓮の花の土台に配置された聖域を示す「セーマー」で囲まれており、使われなくなった今でも大切にされていることが分かります。
     

    
建物自体、最近、補修を行ったようで壁が白く塗られており、当時の面影を見ることができなくなっていますが、アユタヤ王朝後期の建物によく見られる弓なり型の基礎を確認することができます。
    

    

   

    
また天井の梁には木とガラスの細工が施してあり、手の込んでいるものなので一見の価値があります。
     
古い礼拝堂の横には多くの仏像を安置した建物もありますので、こちらも参拝される方が多い様でした。
     

3:メインチェーディー(仏塔)

     

   

    
頂上部分まで綺麗に現存したメインチェーディー(仏塔)は3段構造になっており、西側にある階段が解放されていれば、誰でも登ることが可能で、各階層がテラスになっていて周辺を歩いて廻ることもできます。
    

    
筆者が訪れた際には階段が閉じてあり、お坊さんに尋ねると「ハシゴがあるから、そこから登りなさい」といわれメインチェーディー(仏塔)にかけてあるハシゴで上に登りました。
    

    

   

   

    
このメインチェーディー(仏塔)、1階層は四角い基礎、2階層はアユタヤ後期のチェーディー(仏塔)のような多角形型の基礎、その上に八角形の基礎を配置して、さらに、その上に釣り鐘型のスリランカ様式のメインチェーディー(仏塔)がのっているは非常に面白い作りになっていて、各階層の四方向には、小さなチェーディー(仏塔)が配置してあり、非常に美しいのが特徴です。
   

   

   

   
メインチェーディー(仏塔)の上部には、蓮の花のつぼみを模した漆喰のレリーフをはじめ、何かの紋章のようなレリーフなどが現存しており、こちらも見どころの一つです。
   

   

   
ただテラスを歩くと漆喰の破片が散乱しており、少しづつですが風化していることが分かり、こんなに立派なメインチェーディー(仏塔)なのに勿体ない気がします。
     

4:サブチェーディー(仏塔)

   

   

    
メインチェーディー(仏塔)の周辺にはサブチェーディー(仏塔)があり、頂上部分に花の漆喰のレリーフが施されている珍しい形をしています。レリーフが施されているチェーディー(仏塔)は、アユタヤ北部にある「ワットマイコンサブゥア」にあるものによく似ています。
   
       

「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」の雰囲気は?

      

     
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「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」への行き方

      

    
「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」はアユタヤ旧市街の島の外、東側に位置し、幹線道路沿いですが、かなり奥まった場所にあるため、国鉄アユタヤ駅からであれば、トゥクトゥクを利用した方が無難だと思います。
      
レンタルサイクルでも行くことは可能ですが、「ワットクディーダオ」「アヨタヤフローティングマーケット」からも約1km以上の距離があり、思った以上に交通量があるため、おすすめできません。
       

トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅から、片道150バーツで行くことができますが、周辺には「アヨタヤフローティングマーケット」をはじめ、筆者おすすめの「ワットマヘーヨン」「ワットクディーダオ」など見どころの多い遺跡が数多くありますので4時間800バーツほどで貸切った方がお得だと思います。
   
     

   
     

名称 ワットデュシターラム
名称(英) Wat Dusittharam
名称(タイ語) วัดดุสิตาราม
営業時間 08:00~17:00
拝観料 なし
住所 ตำบล หันตรา Tambon Ban Ko, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000

        
       

まとめ

      

       
アユタヤ旧市街の島の外、東側にある「ワットデュシターラム(วัดดุสิตาราม・Wat Dusittharam)」をご紹介しました。筆者も大きなチェーディー(仏塔)があるのは知っていましたが、実際に見てみると、かなり立派で漆喰のレリーフが残っている見どころの多い遺跡が残る現存寺院です。
            
アユタヤの東側を回る際には、是非、足を延ばしてみて下さい。
    
      
       



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