ワット チャーン / ガイドブックにも載っていない穴場スポット的な寺院遺跡!


   
ご紹介する「ワットチャーン(Wat Chang)」は、直訳すると「ゾウのお寺」となり、実際、「アヨタヤフローティングマーケット」からのエレファントライドでは、このワットチャーンを巡るか、直ぐ近くまで通るコースとなっています。
   
筆者が訪れた時にも、日本人の方が「ワットチャーン」の周辺をエレファントライドで楽しんでいらっしゃいました。
  
今回は、大きな遺跡の割にガイドブックにも載っていない、穴場スポットである「ワットチャーン(Wat Chang)」をご紹介します。
  
   

「ワットチャーン(Wat Chang)」とは?

  

  
「ワットチャーン(Wat Chang)」はアユタヤ旧市街の外側、東側にある遺跡群の中の一つです。以前にご紹介した「ワット マヘーヨン」からも500mほどしか離れていないため、十分に歩いて行くことができます。
  
ただ他の遺跡同様、文献が残っていないため、この寺院が建立された歴史的背景や正確な時期など、詳しいことは分かっていません。
   
一説によると、「ワットラチャブラナ」を建立したアユタヤ王朝第8代「サームプラヤー王」の息子であるアユタヤ王朝第9代「ボーロマトライローカナート王」によって建立されたという伝承が残っており、スコータイ様式に似た釣り鐘型のメインパゴタなどの特徴により、考古学的見地からもアユタヤ王朝の初期に建立されたと考えられています。
   
現在は、その面影を見ることはできませんが、建立当時には大きなメインパゴタの周辺に「ワットマヘーヨン」と同様に、ゾウの彫刻が配置されていたとされ、これが寺院の名前の由来となっています。
  
また「ワット マヘーヨン」の改修工事を行ったアユタヤ王朝第33代「プーミンタラーチャー王(ターイサ王)」によっても修復されたという資料が残っているそうです。
   
残念ながら1767年のビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻によって破壊され、遺跡となっていますが開けた場所にあり、大きなメインパゴタは見応えがあります。
    
  

「ワットチャーン(Wat Chang)」の見どころは?

 

1:メインパゴタ


  

   

    
遺跡の西側にあるメインパゴタは、四角い大きな基礎の上に、スコータイ様式に似た大きな釣り鐘型の仏塔が建っています。
    

   

     
この基礎部分はテラスになっており、4方向に階段が設けられていて登れるので、周辺を歩いて回ることができます。
    
高さは分かりませんが、隣にある「ワットマヘーヨン」の「チェーディー チャーン ローム(仏塔)」よりも遥かに大きいメインパゴタなので、見応えがあります。
  

  
また写真では見難いですが、テラスに上がる階段の形状が独特で、1つの大きな段差に2つの低い段差がついており、他の遺跡にある階段の形状とは大きく異なります。小さなことですが、階段を降りるときの感覚が坂道を降りるような感じで歩き易くなっています。
   

2:礼拝堂

  

   

   

   

   

メインパゴタの東側にあるのが「礼拝堂跡」で、東を向いている破壊された仏像が印象的です。修復はされていますが、お顔がないのでとても寂しそうに見えてしまいます。
   
大きな仏像の横にも、同様に破壊された仏像が安置されており、黄色い袈裟が掛けられていますので、参拝者が「タンブン(徳を積む)」で寄進されたのだと思います。
  

   

     
またこの礼拝堂、所々大きなお濠のような窪みが意図的に作られており、恐らく「ワット クディーダオ」の礼拝堂のように「LUK NIMIT」と呼ばれる境界石が飾られていたのではないかと思います。
    

3:1本だけ残る菩提樹

  

  

   

   
礼拝堂の横には、広い敷地内の中に1本だけ大きな菩提樹が残っていて布が巻かれていますので、この「ワットチャーン(Wat Chang)」のご神木のようです。
    

4:3つのチェーディー(仏塔)

  

   

   

   
メインパゴタの周辺には、何故か3方向にチェーディー(仏塔)が配置されています。そのうち2つは、破壊されたのか風化による崩落なのか分かりませんが、基礎部分を残すだけになっています。この基礎も放射状に格子のようになっており、見ていて面白いと思います。
   

  

   

  
残るもう一つのチェーディー(仏塔)も原型を留めておらず、上部は崩落しており、落下した頂上部分が直ぐ真横に横たわっています。
   

5:ワットマヘーヨン方向へ繋がる橋

  

  

   
これは遺跡とは全く関係ありませんが、「ワットマヘーヨン」方向に行くには沼地に掛かる橋を通ると近道なのですが、この橋の天板が木製で、しかも長い間放置されているため、木の風化が始まっており、かなり脆くなっています。
   
もし、この橋を渡る時には天板の下の支柱の上、板に打たれている釘の上を目安に歩くと、多少安全ですが、十分に注意して下さい。
   
   

「ワットチャーン(Wat Chang)」の雰囲気は?

 
  

  
  

「ワットチャーン(Wat Chang)」へ行くには?

  

   
「ワットチャーン(Wat Chang)」は、国鉄アユタヤ駅から行く場合にはトゥクトゥクやレンタルサイクルなどで行くことができますので、「ワットマヘーヨン」が直ぐ横にありますので合わせて観光されることをおすすめします。
  

トゥクトゥクを利用する場合

   
国鉄アユタヤ駅から「ワットマヘーヨン」まで、片道100バーツで行くことができます。
  
後々記事としてアップしますが、国鉄アユタヤ駅でトゥクトゥクを通常1時間300バーツでチャーターできますが、交渉次第では200バーツ、上手くいけばそれ以下に下げることもできそうです。筆者が話した感じでは1時間150~180バーツには下げれそうな感じでした。
  

レンタルサイクルを利用する場合

  
国鉄アユタヤ駅からレンタルサイクルを50バーツで借りる場合、距離的には約3km、約20分ほどの道のりとなります。国鉄アユタヤ駅から南に進み、「クルンシーリバーホテル」の東側にある踏切を渡ったら、「チェーディーワットサムプルーム(Chedi Wat Sam Pluem)」の交差点を目指し直進します。「チェーディーワットサムプルーム(Chedi Wat Sam Pluem)」に着いたら左折して約800mほど進み、右側に「アヨタヤフローティングマーケット」の入口が見えますので、ここを右折してフローティングマーケットを通り過ぎて100mほどで到着します。
    
  

  
  

名称 ワット・チャーン
名称(英) Wat Chang
拝観料 無料
住所 Tambon Hantra, Amphur Pra Nakorn Sri Ayutthaya, Ayutthaya 13000

  
  

その他、豆知識

タイの卵について

  

  
タイに旅行に来られた時に、食事で注意してもらいたいのが「卵料理」です。日本でも夏場などに卵が悪くなっていて、気付かずに食べてしまいお腹を壊すことがあると思いますが、日本では冷蔵庫に保管しても2週間位が賞味期限になっているのではないでしょうか。
  
しかしタイの屋台で調理されている卵は、以前よりも冷蔵庫を使っているお店が増え、保管方向が良くなってきたとはいえ、平均気温30度以上の状態で常温保存されているものが多いのが実情です。悪くなっている卵をお店の方が気付いて廃棄してくれていれば問題ないですが、気付かずに調理され、目玉焼きなどで半熟になったものが出てくることがあります。
   
この半熟というのが曲者で、日本の感覚で何気に食べてしまうとお腹を壊す可能性が劇的に高くなりますので、タイに来られた際には出来る限り、しっかりと確実に火の通っているものを食べるようにして下さい。
   
これからタイは3月、4月とどんどん暑くなりますので、特に注意が必要です。
  
   

まとめ

   

   
ガイドブックにも載っていない、穴場スポットである「ワットチャーン(Wat Chang)」をご紹介しました。筆者も、ここに遺跡があることは知っていましたが実際に訪れたのは、今回が初めてでしたが思った以上に大きなメインパゴタと顔のない仏像が印象的でした。
   
敷地が広く風がよく吹きますので、晴れた日には気持ち良く、周辺には写真のような水牛も草を食んでいるのどかな遺跡です。
   
「アヨタヤフローティングマーケット」や「ワットマヘーヨン」などに観光に来られた際に、寄ってみては如何でしょうか。
  
 
 
  
  

   
   

  
 
 
 



   
   

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