ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)/ アユタヤ王朝滅亡と同時に放棄され、現チャクリー王朝により再興された第3級王室寺院


   
「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」はアユタヤ旧市街の島の外、西側に位置し、チャオプラヤー川沿いにある美しい現存寺院です。

観光客をはじめ、学生の修学旅行なども訪れる寺院で、多くの方が参拝されており、3つの礼拝堂とクメール様式に似たメインチェーディー(仏塔)、数基のサブチェーディー(仏塔)などがあります。
 
今回は、アユタヤ旧市街の島の外、西側にある「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」をご紹介します。
 
 

「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」とは?

   

  
アユタヤ旧市街の島の外、西側に位置し、チャオプラヤー川沿いにある現存仏教寺院で、以前にご紹介した「ワットタンマラーム」の隣となり、いつも多くの観光客や敬虔なタイ人の方などが参拝に訪れています。

敷地内には3つの礼拝堂と大きなクメール様式の流れを汲むメインチェーディー(仏塔)、数基のサブチェーディー(仏塔)があり、現チャクリー王朝の第3級王室寺院に指定されている由緒ある寺院でもあります。

他の遺跡同様、建立された正確な時期や理由などは分かっていませんが、遺跡調査によってアユタヤ王朝中期に建立されたと考えられており、1767年のビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻時、アユタヤ王朝滅亡後と一緒に徹底的に破壊され放棄されしまいます。
  
その後、現チャクリー王朝のラーマ1世によって修復され、ラーマ4世によって建築物を追加したことが記録に残っており、さらに1913年に第3級王室寺院に登録されて、現在に至ります。
  
アユタヤ王朝当時の建築物は最も古い礼拝堂など、少ししか残っていませんが、王室寺院だけあってゴミなども落ちていないほどに清掃、管理されていて非常に綺麗な場所です。
 
チャオプラヤー川の反対側には、「チェーディーシースリヨータイ」なども見える場所にあります。
 
 

「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」の見どころは?

1:礼拝堂1

   

  

   

   

   

     
寺院入口を正面に見て右側の礼拝堂には、仏陀の足跡を模したプレートと、2体並んだ立像のご本尊が安置されています。
   

2:礼拝堂2

   

  

  

  

    
左側の礼拝堂には、仏像と一緒に偉いお坊さんの仏像が飾られており、多くのタイ人の方がお参りをされていました。どんなお坊さんなのかは、正直分かりませんが、タイのお寺には必ずといってよいほど、お坊さんの像が安置されています。
    

3:礼拝堂3

   

  

  

  

    
寺院の中心部に配置されている礼拝堂は、修復と改修を繰り返し施されていますが、アユタヤ王朝時代に建立された建築物となります。内部には金色の仏像が安置されており、多くの参拝者がお参りに訪れていました。
    
また礼拝堂正面中央には、チャオプラヤー川方向に窓が配置されており、礼拝堂の外に立つ仏像の後ろ姿を見ることができます。
  

  

   
寺院の案内の方が「窓から見える仏像の後ろ姿の構図は、インスタ映えするから写真を撮った方がいいよ」と、若い参拝者の方に声を掛けているのが、個人的には非常に面白かったので、行かれたら見てみて下さい。
    

4:メインチェーディー(仏塔)

   

  

  

  

     
礼拝堂3の後ろ側にあるのが、白く塗られたメインチェーディー(仏塔)で、トウモロコシのような形状でクメール様式の流れを汲む形状をしていますが、現チャクリー王朝時代になって修復、改修されたといわれており、アユタヤ王朝当時は、他の遺跡でよく見られる釣り鐘型のスリランカ様式のチェーディー(仏塔)だったと考えらえています。
  

   
メインチェーディー(仏塔)の基礎周辺には、破壊された仏像の破片が1つだけ残っています。
 

5:アユタヤ王朝時代のチェーディー(仏塔)?

   

   

   
寺院の敷地、外側に1基だけ小さなチェーディー(仏塔)が残っており、中国風のお墓の後ろにあるので、遺跡ではないかもしれませんが、珍しい形状をしていますのでご紹介しておきます。
    
このチェーディー(仏塔)は、頂上部分がクメール様式のトウモロコシのような形状ですが、本体部分はアユタヤ王朝後期の多角形型という非常に珍しい形状をしており、アユタヤにある他の遺跡でも、こういった複合された形状は見た記憶がないので、ここだけにしかないものだと思います。
     
     

「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」の雰囲気は?

   
 

    
      
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「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」への行き方

     

   
「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat))」はアユタヤ旧市街の島の外、西側に位置し、交通の便が悪い場所にあり、レンタルサイクルでも行けないことはないですが、時間と効率を考えるとトゥクトゥクを利用して行かれることをおすすめします。
  

トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅からであれば、片道150バーツで行くことができますが、近くには有名観光地である「ワットチャイワタナラーム」をはじめ、「ワットタンマラーム」「ワットウォラチェート」などがありますので、3時間600バーツで貸切った方がお得です。
 
   

   
     
     

名称 ワットカサッターウォラウィハーン
名称(英) Wat Kasatrathirat
名称(タイ語) วัดกษัตราธิราชวรวิหาร
営業時間 08:00~17:00
拝観料 なし
住所 33/5 ตำบล บ้านป้อม Tambon Ban Pom, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000

  
  

その他、豆知識

「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」での注意点-1

   

   
「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」は寺院の敷地内が土足厳禁となっており、寺院の門で靴を脱いで入る必要があります。

タイ語で看板が出ているだけなので、外国人観光客の方は分からないと思いますので、先に記載しておきます。
    

晴れた日の火傷対策

   

    
また寺院の敷地内はタイルで覆われていて綺麗なのですが、晴れて日差しのある日には暑くて足の裏を火傷してしまいそうになりますので、靴下は必須アイテムとなります。
         
        

まとめ

   

     
アユタヤ旧市街の島の外、西側に位置する「ワットカサッターウォラウィハーン(วัดกษัตราธิราชวรวิหาร・Wat Kasatrathirat)」をご紹介しました。
   
王室寺院にも指定されており、現チャクリー王朝の庇護下で修復、改修を繰り返したことで、アユタヤ王朝当時の面影を見ることはできませんが、いつも多くの参拝者で賑わう現存寺院なので西側に観光へ行かれる際には、足を延ばしてみて下さい。
 
 
    
        
      



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