ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)/ 世界遺産アユタヤの中で最も悲しい物語を持つ遺跡

アユタヤの遺跡の中でも、その美しいクメール様式のチェーディー(仏塔)が印象的なのが「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」です。

世界遺産アユタヤのシンボルともいえる「ワットマハタート」の隣にあり、入口までは約200mしか離れていないので、十分に歩いて行ける距離なので是非、足を伸ばしてみて下さい。

アユタヤ遺跡の中で最も悲しい建立の理由を持つ「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」をご紹介します。
    

「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」とは?

 

 
「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」は、アユタヤ王朝第8代の王である「ボーロマラーチャーティラート2世(サームプラヤー王)」によって1424年に建立されました。

父である第7代ナカリンタラーティラート王が崩御すると、2人の兄と王位継承権を巡りゾウに跨り戦ったとされ、2人の兄が相打ちになり亡くなったことで、サームプラヤー王が王位についています。

その後、2人の兄を弔うため、火葬した場所に「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」を建立したといわれています。サームプラヤー王の在位期間が1424年~1448年なので、王になって一番最初に建立した寺院ともいえます。

寺院中心には、美しいクメール様式のチェーディー(仏塔)には、ガルーダや仏像などのレリーフが施されており、さらに北、南、西の3方向には大きな仏像のレリーフがあり、見所となっています。

1767年のビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻により、残念ながら寺院は破壊されてしまい、現在の姿となっています。

「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」の見どころは?

 

1:クメール様式のチェーディ(仏塔)

  

  

  

  
「ワットラチャブラナ」の入口をくぐってすぐ、破壊された寺院の礼拝堂の奥に見えるクメール様式のチェーディー(仏塔)が一番の見どころで、階段から上に登ることも可能で、左右にチェーディー内部へ降りれる入口があります。

残念ながら、筆者が訪れたときは閉まっていて、中に入ることができませんでしたが、内部には劣化していますが壁画などが描かれており、タイ、アユタヤの歴史を感じることができます。
   
※【2019年03月24日に訪れた時に、チェーディー(仏塔)の内部が一部公開されていましたので、追記しています。】

また1958年に修復が行われた際、多くの宝物類が発掘されていますが、残念なことに一部、盗掘被害にもあっています。盗掘被害を免れた宝物関係は、近くにある「チャオ・サーム・プラヤー国立博物館」に収蔵されています。
  

  

   
ただチェーディー(仏塔)の上は、思っている以上に高く急な階段もあり、さらに安全柵などもない状態なので、誤って落ちないように細心の注意が必要です。
 

2:チェーディのレリーフ

  
北のレリーフ
  
南のレリーフ
  
西のレリーフ
  
チェーディー(仏塔)中腹の北、南、西の三方向には仏像のレリーフが細工してあります。

北と南のレリーフは左手、西のレリーフは右手と、それぞれ挙げている手が異なり、どんな意味があったんだろうと不思議な気分になります。また、お顔付も異なりますので、じっくり見てみて下さい。
 

3:破壊された仏像

  

  

   
 
  
やはり他の遺跡と同じように1767年のビルマ軍の侵攻により、ワットラーチャブラナに安置してあった仏像や建物は、ことごとく破壊され、今の姿となっています。
 

  

   
境内には、首を切り落とされ破壊された仏像が数多くあり、特に西側にある礼拝堂跡には、数メートルある大きな仏像が破壊された姿を残しており、ビルマ軍の侵攻の激しさを物語っています。
   

4:四方向を向くガルーダ

 

    

   
ヒンドゥー教の神話に出てくる神の鳥である「ガルーダ」が翼を広げた図柄は、アユタヤ王朝時代からタイのシンボルとして用いられており、寺院の建築物にも多くのガルーダ像を見ることができます。
  
「ワットラチャブラナ」のガルーダ像はチェーディー(仏塔)の上部分にあり、四方向を向いてアユタヤ王朝の権威を知ら占めているようにも思えます。
  

ガルーダが翼を広げた図柄は、現在でもタイの国章として用いられており、役所関係の公文書のレターヘッドには、必ず描かれています。

   

5:遺跡入口の樹木

 

 
これは、遺跡とは全く関係なく筆者の思い込みでもありますが、遺跡の入口には大きく立派な樹があり、「ワットラチャブラナ」から見ると門を守っているように見えます。
 
この樹木も「ワットラチャブラナ」の遺跡と共にアユタヤの地で、悠久の長い時を過ごしています。
 

6:クメール様式のチェーディ(仏塔)の内部【2019年03月28日追記】

2019年03月24日に訪れた際、クメール様式のメインチェーディ(仏塔)の内部が一部公開されていました。
 

   

   

   

    

    
宝物庫と壁画のある最下層には降りれませんでしたが、チェーディー(仏塔)内部は厳かな雰囲気が漂っており、必見だと思います。
   
     

「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」への行き方

 

1:アユタヤ駅から行く場合

  
タイの国鉄アユタヤ駅から行く場合には、幾つか方法がありますのでご紹介します。
 

1:トゥクトゥクを利用する場合

アユタヤ駅には、客待ちのトゥクトゥクが沢山いますので、交渉次第ですが100バーツ程度、時間的には約20分で行くことができます。
 

2:レンタルサイクルを利用する場合

アユタヤ駅を出て、川側に続く小道を降りて行くと旧市街への渡し舟があり、川を渡って旧市街に入ってからレンタルサイクルを100バーツ程で借りて行くことができます。
 

3:徒歩で行く場合

タイの平均気温は30℃を軽く超えますので余りおすすめできませんが、アユタヤ駅からであれば徒歩で行くこともできます。レンタルサイクルの場合と同じように、渡し船でパーサック川を渡り、そのまま大通りを真っ直ぐ歩いて行くと約1.5kmほど約20分の道のりとなります。
 
 

   
  

名称 ワットラチャブラナ
名称(英) Wat Rajaburana
営業時間 08:00~18:00
ライトアップ 19:00~21:00
料金 50B
住所 Pratuchai Phra Nakhon Si Ayutthaya, 13000

 
   

 
  

 
  

その他、豆知識

ルールを守れない人たち

  

  

 
   
観光旅行で海外に行くと気持ちが大きくなり、ルールを破ってしまう方が多くいらっしゃいます。非常に残念ですが、筆者が「ワットラチャブラナ」に行った時も中国人カップルがチェーディーの立ち入り禁止部分に登って写真を撮っていました。

筆者が居ても関係なし、男性が登った後は、女性が登って写真を撮るなど傍若無人な振る舞いでした。

日本人の方がするとは思えませんが、もし世界遺産の構造物で、このようなことをしているのを警察に見付かったら100%連行されますので注意して下さい。
 

  
タイの方も自国の文化に誇りを持っており、さらに遺跡などは神聖な場所だと考えていますので、くれぐれも注意して下さい。
   

まとめ

  

 
王位継承権を巡って亡くなった2人の兄を弔うために建立された仏教寺院である「ワットラチャブラナ(Wat Ratburana)」をご紹介しました。

チェーディー(仏塔)の上に登れる貴重な世界遺産となり、さらに「ワットマハタート」から200m程しか離れていませんので、少し足を延ばしてみては如何でしょうか。

 

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