アユタヤ旧市街の島内、北側に位置し、周回道路である「Uthong Rd(ウートンロード)」沿いにある「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」は、非常に高いメインチェーディー(仏塔)と周辺に配置されたサブチェーディー(仏塔)、礼拝堂から構成される仏教寺院遺跡で、現在もお坊さんが修行を行っている現存寺院でもあります。
多角形型で背が高く美しいメインチェーディー(仏塔)は、アユタヤ歴史公園からも、その先端を見ることができるほどで、何となく見たことがある方もいるのではないでしょうか。
今回は現存寺院と遺跡が混在する「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」をご紹介します。
「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」とは?
アユタヤ旧市街の島内、北側に位置し、島の周回道路である「Uthong Rd(ウートンロード)」沿いにあり、アユタヤ王朝時代のメインチェーディー(仏塔)などの遺跡と、現在でもお坊さんが修行を行っている仏教寺院とが混在しています。
政府機関であるファインアート部門により、1946年以降、何度か遺跡の発掘調査が行われており、金の延べ板や動物の形状をした装飾など歴史的価値の高い遺物が数多く出土していて、バンコクの国立博物館に収蔵されています。
メインチェーディー(仏塔)の特徴から、アユタヤ王朝後期に建立されたと考えられていますが、他の遺跡と同様に正確な建立時期や理由などは分かっていません。
アユタヤ王朝時代から残るメインチェーディー(仏塔)とサブチェーディー(仏塔)は修復されていますが、東側にある礼拝堂は1904年に元の基礎の上に再建された新しい建物となり、一般には公開されていないようです。
「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」の見どころは?
1:サブチェーディー(仏塔)
メインチェーディー(仏塔)の周辺には5基のサブチェーディー(仏塔)が配置されており、東西にある其々1基づつは基礎部分のみになっていますが、他の東側に配置された3基は完全な形ではありませんが、アユタヤ王朝後期に見られる多角形型の特徴を備えており、十分に見応えのあるものです。
そのうちの1基はテラスを備えており、上に登ることもできるようになっています。
2:礼拝堂
寺院の東側にあるのが「礼拝堂」で、先にもご紹介しましたが1904年に古い基礎の上に再建された建物ですが、礼拝堂中央部の基礎が弓なりに撓っているなど、アユタヤ王朝当時の建築方法を再現したといわれています。
残念ながら、筆者が訪れた際には頑丈にカギが掛けられ、中に入ることはできませんでした。
3:メインチェーディー(仏塔)
「ワットヤーンセーン(Wat Yannasen)」の最大の見どころであるメインチェーディー(仏塔)は、高さ約34.5mと巨大で「ワットマハタート」の後ろに広がるアユタヤ歴史公園からも、その先端を見ることができるほどです。
通常のチェーディー(仏塔)と異なり、建物中段には周囲を回ることができるテラスがあり、それぞれの角部分にはサブチェーディー(仏塔)の基礎が残っています。
さらに仏塔本体上部の東西南北の四方向には前室のような張り出し部分があり、その上にもサブチェーディー(仏塔)が配置されるといった、非常に珍しい形状をしており、アユタヤ王朝後期に作られたチェーディー(仏塔)としては、かなり手の込んだ建築物です。
形状的には、以前、ご紹介した「ワットウボーソット」のメインチェーディー(仏塔)をさらに大きく荘厳にした感じです。
西、南北の3方向には前室の窪みがあり、アユタヤ王朝当時には漆喰のレリーフなどの装飾で飾られていたことが分かりますが、現在は、その名残を見ることはできません。
急で不安定な階段を最上段まで登ることが可能で、遺物室に入ることができますが、コウモリの巣になっていますので、おススメできません。
「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」の雰囲気は?
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「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」への行き方
アユタヤ旧市街の島内、北側に位置し、周回道路である「Uthong Rd(ウートンロード)」沿いにあるため、レンタルサイクルでも行くことができますが、周辺は比較的、交通量の多い場所でもあり、安全を考えると国鉄アユタヤ駅からであればトゥクトゥクを利用されることをおすすめします。
トゥクトゥクを利用する場合
国鉄アユタヤ駅からであれば、片道150バーツで行くことができますが、隣には「ワットタンミカラート」、周辺には奇跡の寺院「ワットナープラメーン」などもありますので3時間600バーツで貸し切った方がお得です。
レンタルサイクルを利用する場合
どうしてもレンタルサイクルを利用したいという場合には、交通の安全を考え、アユタヤ歴史公園側の「Naresuan Rd(ナレースワンロード)」から、「ワットタンミカラート」の裏の駐車場へ入ります。
レンタルサイクルを置いて、境内を通って徒歩で行くということも可能です。
「ワットタンミカラート」を観光して、そのまま徒歩5分で行くことができますので、この方が安全だと思います。
名称 | ワットヤーンセーン |
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名称(英) | Wat Yannasen |
名称(タイ語) | วัดญาณเสน |
営業時間 | 08:00~17:00 |
拝観料 | なし |
住所 | 196 Khlong Tho Rd, Tambon Pratuchai, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000 |
その他、豆知識
「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」のすぐ近くには、だだっ広い野原が広がっている場所があり、ここはアユタヤ王朝時代の王宮などがあった場所で、まだ今の時期であれば徒歩で見学して回ることができますので、「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」に行った際に、寄ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
アユタヤ旧市街の島内、北側にある「ワットヤーンセーン(วัดญาณเสน , Wat Yannasen)」をご紹介しました。
高さ約34.5mのメインチェーディー(仏塔)は、その珍しい形状と高さからアユタヤ歴史公園からも見ることが可能なほどで、近くで見ると多角形型の美しい形状も圧巻です。
是非、アユタヤに来られた際には足を延ばしてみては如何でしょうか。
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