ご紹介する「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」は、タイの世界遺産「古都アユタヤ」の主要構成遺跡である「ワットラチャブラナ」の後ろ側、「Rajamangala University(ラジャマンガラ大学)」の敷地内にあり、メインチェーディー(仏塔)をはじめ、礼拝堂跡、叙階ホールなどで構成された仏教寺院遺跡です。
大学の敷地内部に位置し、許可がなければ入ることができないため、中々、見ることができない遺跡でもあります。
今回は大学構内にある「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」をご紹介します。
「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」とは?
アユタヤ旧市街の中心部近くにある「Rajamangala University(ラジャマンガラ大学)」というテクニカルカレッジの敷地内にある仏教寺院遺跡で、世界遺産「古都アユタヤ」の主要構成遺跡である「ワットラチャブラナ」の後ろ側にあります。
礼拝堂をはじめ、叙階ホールやメインチェーディー(仏塔)、サブチェーディーで構成されており、大学構内ということもあるのか、非常に綺麗に清掃されています。
正確な建立時期や理由などは分かっていませんが、建築物の特徴からアユタヤ王朝中期に建立され、後期に修復されたと考えられています。
また1952年の発掘調査によって敷地内から、数多くの黄金細工が発見され、現在は「チャオサムプラヤー美術館」に収蔵されています。
「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」の見どころは?
1:叙階ホール跡
大学構内の駐車場の入口側にあるのが「叙階ホール跡」で、正面が西側を向いている珍しい作りになっています。東側の奥には一段高く、祭壇のようになっていてアユタヤ王朝当時には、ここにお坊さんが座って説教をしていたようです。
祭壇の横には1本だけ柱が現存しており、基礎の中には古代レンガも少しだけ混ざっているようです。
2:礼拝堂
大学の建物近くにあるのが「礼拝堂」で、覆い茂った樹木の陰になっていて、のんびりと休憩ができるような雰囲気のある場所です。
東側に祭壇があり、寄贈された金色の仏像と1767年のビルマ(現在のミャンマー)による軍事侵攻で破壊された仏像が安置されています。中に仏像のお顔の一部が残されているらしいのですが、残念ながら見付けることはできませんでした。
3:メインチェーディー(仏塔)
礼拝堂の東側にあるのがメインチェーディー(仏塔)で、四角い大きな基礎の上に、少しずんぐりとしたスリランカ様式の本体が載っており、発掘調査の結果、アユタヤ旧市街の北側にある「ワットスワンナーワ」や世界遺産「古都アユタヤ」の主要遺跡である「ワットプラーシーサンペット」のメインチェーディー(仏塔)との形状的な共通点があるといわれています。
上部には数多くのトンポー(菩提樹)が生えており、タイの方はトンポーの数だけ神様が住んでいるといってました。
4:サブチェーディー(仏塔)
メインチェーディー(仏塔)の東側には数多くのサブチェーディー(仏塔)があり、修復されている多角形型などはアユタヤ王朝後期の遺跡によく見られるものです。
基礎の形状が四角形や円形、八角形など、いろいろなものがあり、見ていて面白いと思います。
「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」の雰囲気は?
字幕表示を「オン」にすると遺跡の簡単な説明が表示されます。
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「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」への行き方
アユタヤ旧市街の中心部にあり、トゥクトゥクでもレンタルサイクルでも気軽に行くことができますが、大学内に入る際には、必ず警備員の方に許可をもらうようにして下さい。
ポム ヤーク ドゥ チェーディー カップ。パイ カンナイ ダイマイ? (チェーディー(仏塔)を見たいけど、中に入っていいですか?)
ロゴォ ター パイカンナイダーイ ワ タイループ ダイマイ?(もし中に入れるなら、写真を撮ってもいいですか?)
上記の感じで警備の方にいえば、OKをもらえると思います。
筆者は、こんな感じで許可をもらったのですが、学内にいた警備員に連絡がいってなくて少し揉めましたが説明して撮影できました。
トゥクトゥクを利用する場合
国鉄アユタヤ駅から片道100バーツで行くことができますが、周辺には世界遺産「古都アユタヤ」の主要遺跡である「ワットマハタート」をはじめ、「ワットラチャブラナ」や「ワットプラーシーサンペット」、「ワットタンミカラート」など、沢山の遺跡がありますので3時間600バーツほどで貸切った方がお得です。
レンタルサイクルを利用する場合
渡し舟でアユタヤ旧市街に渡ったら、「December House」でレンタルサイクルを1日50バーツで借り、まずは「Ho Rattanachai Rd」を直進して「ワットマハタート」を目指します。
「ワットマハタート」の交差点を右折し、約180mほど直進すると信号機がありますので、これを左折し「ワットタンミカラート」方面へ向かいます。
先ほどの信号機から約250mほど走ると右折できる信号のない交差点がありますので、これを右折して「ワットラチャブラナ」の裏側の路地に入ると、左側の壁の向こうにチェーディー(仏塔)が見えますので、大学の入口で許可をもらって中に入れば到着です。
名称 | ワットスワンチェーディー |
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名称(英) | Wat Suwan Chedi |
営業時間 | 08:00~17:00 |
拝観料 | なし |
住所 | Tha Wa Su Kri, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000 |
まとめ
アユタヤ旧市街の中心部に近い「Rajamangala University(ラジャマンガラ大学)」の敷地内にある仏教寺院遺跡「ワットスワンチェーディー(Wat Suwan Chedi)」をご紹介しました。
大学の敷地内にあるため、しっかりと警備の方に許可をもらっておかないと、筆者のように警備員に止められる可能性がありますので、十分に注意して下さい。普通に考えれば学校内に部外者が入ること自体、警備する方からすれば危険なことので、筆者も考え無しに遺跡が見たいと思ったことを反省したほどです。
ただ是非、足を延ばして許可を取ってから遺跡を見てみて下さい。
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