ワットプラッパーチャイ / アユタヤ遺跡の中心地近く、盗掘跡が痛々しい小さな遺跡


   
ご紹介する「ワットプラッパーチャイ(Wat Plub Pla Chai)」はアユタヤ旧市街遺跡群の中心地に近く、すぐ隣には「ワットラチャブラナ」「ワットマハタート」などがあります。小さな仏教寺院遺跡ですが、様式の異なる2つのチェーディー(仏塔)や盗掘の跡などもあり、歴史を感じることができる場所でもあります。
   
今回は「ワットラチャブラナ」の隣にあり、気軽に身に行ける「ワットプラッパーチャイ」をご紹介します。
   
   

「ワットプラッパーチャイ(Wat Plub Pla Chai)」とは?

  

   
アユタヤ旧市街の中心地近く「ワットラチャブラナ」の隣に建っており、位置的に考えるとアユタヤ王朝当時には何らかの由緒ある仏教寺院だったと思われますが、他の遺跡同様、詳しい資料が失われているため、正確な建立時期や理由などは分かっていません。
  
敷地内には礼拝堂をはじめ、釣鐘型をしたスリランカ様式のチェーディー(仏塔)や八角形の形状をしたタイ様式のチェーディー(仏塔)が中心に配置され、その周辺に宿坊跡や基礎だけが残るチェーディー(仏塔)などがあります。
 
現存する建物の遺跡は、アユタヤ王朝後期の特徴を備えていますが、考古学調査をはじめ、王室の文献などにも寺院名が記載されていることから、アユタヤ王朝第8代サームプラヤー王の時代に建立され、何度も再建されているのではないかと考えられています。
 
またスリランカ様式のチェーディー(仏塔)には大きな穴が開いており、盗賊による盗掘被害にあった跡が残っています。
 
 

「ワットプラフラチャイ」の見どころは?

礼拝堂と破壊された仏像

 
  

   

   

   

   
寺院入口正面には幅6m、長さ12mの「礼拝堂」があり、2つの階段から中に入ることが可能で、内部の西側の壁が大きく崩壊しており、後ろにあるチェーディー(仏塔)が見えるようになっています。
  
内部には祭壇の跡が残っており、破壊されて胴体部分だけとなった仏像が安置されています。この仏像には仏衣のレリーフが綺麗に残っており、アユタヤ王朝時代の石工の技術の高さが分かります。
 

メインパゴタ

  

  

  

    
礼拝堂の後ろに配置されているメインパゴタは、釣り鐘型をしたスリランカ様式となっており、正面部分には乱雑に開けられた開口部を見ることができます。
   

   

      
外から見ただけでは内部まで確認出来ませんでしたが、この開口部は盗掘されて破壊された跡だといわれています。
   
残念ながら内部に何があったのか、何が強奪されたのかは分かっていません。
    

タイ様式のチェーディー(仏塔)

   

   

   

  
メインパゴタの隣には多角形をしたタイ様式のチェーディー(仏塔)があり、こちらは盗掘などの被害はなく、頂上部分のみが崩壊しているだけで美しい形をしています。
  

    
またチェーディー(仏塔)の下にも破壊された仏像の一部が置いてあり、仏像の手の部分を確認することができます。
   
様式の異なるチェーディー(仏塔)が、こんなに密接して2つ並んでいる配置の遺跡も珍しいと思います。
   
   

「ワットプラッパーチャイ(Wat Plub Pla Chai)」への行き方

   

  
「ワットプラッパーチャイ(Wat Plub Pla Chai)」へ行く方法として、国鉄アユタヤ駅からトゥクトゥクを利用するか、渡し舟で旧市街へ渡り、レンタルサイクルを借りるという大きく2つの方法があります。
    
また日本で「国際免許」を取得していれば、レンタルバイクという方法もあります。
   

トゥクトゥクを利用する場合

国鉄アユタヤ駅からであれば、片道100バーツで行くことができますが、周辺には「ワットマハタート」をはじめ、「ワットラチャブラナ」「ワットプラーシーサンペット」など世界遺産である「古都アユタヤ」に指定されている遺跡群が集中していますので、3時間600バーツ(1時間200バーツ)ほどで貸切った方がお得です。
    

レンタルサイクルを利用する場合

レンタルサイクルを利用する場合、渡し舟で旧市街に入り、レンタルサイクルを借りることをおすすします。1日50バーツで夕方17時まで借りれますので、のんびりと世界遺産に指定された遺跡群を見て廻ることができます。
   
「ワットマハタート」「ワットラチャブラナ」「ワットプラーシーサンペット」「ヴィハーンプラモンコンビット」「ワットプララーム」などは、レンタルサイクルで十分に見て廻ることができるほど、一区画に集中していますので、是非、挑戦してみて下さい。
   
ただし今年は例年よりも暑くなるのが早く、日中の気温が35度を軽く超えますので、暑さと日焼け対策は必須となります。
    
   

   
  

名称 ワットプラッパーチャイ
名称(英) Wat Plub Pla Chai
営業時間 なし
拝観料 なし
住所 Chikun Alley, Tambon Tha Wa Su Kri, Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya, Chang Wat Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000

 
 

「ワットプラッパーチャイ(Wat Plub Pla Chai)」の雰囲気は?

   
   

   
     
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「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
    
  

その他、豆知識

アユタヤ観光バス?

   

   

    
アユタヤ旧市街で、時々、無料の観光バスが走るときがあり、基本的にタイ人でも外国人でも関係なく乗ることができます。
   
筆者が知っている限りですが「アユタヤエレファントキャンプ」を出発し「ワットマハタート」「ワットラチャブラナ」などを見れる幹線道路を走り、「ワットタンミカラート」へ寄って、またエレファントキャンプへ戻るという行程を辿り、思った以上に楽しむことができます。
   
筆者も1度しか乗ったことがないので、詳しい運航日程などは分かりませんが写真のような観光バスが停まっていたら、試しに乗ってみるのも楽しいと思います。
    

ワットプラッパーチャイでの注意点

   

   
「ワットプラッパーチャイ」をねぐらにしている野良犬が6匹ほどいます。筆者が訪れた際、外周の歩道を歩いたのですが思った以上に吠えられてしまい、近づいて来ました。
石を投げると逃げて行きますが、暫くするとまた吠えながら近寄って来ますので、彼らがねぐらにしている遺跡の裏側には余り近寄らない方が良さそうです。
   
以前の豆知識にも書きましたが、タイでは狂犬病のワクチンを打っていない犬が殆どなので、十分に注意が必要です。
   
    

まとめ

   

   
アユタヤ旧市街の中心地の近く「ワットラチャブラナ」から、約50mしか離れていない「ワットプラッパーチャイ」をご紹介しました。筆者の知る限り、盗掘の跡が残っている遺跡はアユタヤ旧市街の島の外にある「ワット チュンター」くらいではないかと思います。

世界遺産「古都アユタヤ」の中心地近くにあり、「ワットマハタート」からでも徒歩5分なので気軽に足を運んでみては如何でしょうか。
 
 
 
    





      
    
   

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