タイの世界遺産の街、アユタヤには東西南北、中心部の各方面に遺跡が点在しており、それぞれの地区ごとに特徴があります。
以前、レンタルサイクルを使った日帰りで、「ワットマハタート」や「ワットプラシーサンペット」など、中心部に位置するアユタヤ歴史公園周辺の遺跡を廻るおすすめコースをご紹介しました。
今回はレンタルバイクやトゥクトゥクを使って、アユタヤ旧市街の島の外、北側にある遺跡を巡るコースをご紹介します。
北部にあるアユタヤ遺跡の特徴
特徴1：建築物の大きな遺跡が多い
「ワットマハタート」や「ワットラチャブラナ」など、世界遺産「古都アユタヤ」の構成遺跡と比べてしまうと小さく感じますが、他の地区よりも礼拝堂などの建築物が比較的大きく、敷地も広い遺跡が多いという特徴があります。
特徴2：アユタヤ王朝の歴史に関係する遺跡が多い
アユタヤ王朝年代記やアユタヤ古典文学の舞台になったといわれる遺跡など、歴史的にアユタヤ王朝に関係する遺跡があるのが二つ目の特徴です。
特徴3：アユタヤ王朝時代から続く現存寺院が多い
ビルマからの軍事侵攻による破壊を逃れた奇跡の寺院「ワットナープラメーン」や遺跡と現存寺院が混在する「ワットチュンター」、北東部にある古式ムエタイを創始したといわれるナレースワン王の伝説が残る「ワットメーナーンプルーン」など、現在もお坊さんが修行している現存寺院が多数あります。
特徴4：交通の便が悪い場所にある
アユタヤ旧市街の中心部から離れており、レンタルサイクルでも時間をかければ廻ることは可能ですが、日帰りする場合にはトゥクトゥクかレンタルバイクの利用が必須となります。
トゥクトゥクの場合、「ワットジョンコム」や「ワットプラヤーメーン」などは、地図を見せながら説明する必要があり、タイ語か英語が少しでも話せた方が無難です。またレンタルバイクの場合には、事前に日本で「国際免許」を取得しておく必要があります。
北部にあるアユタヤ遺跡のおすすめは？
アユタヤ在住の筆者がオススメする遺跡をご紹介しますが、ガイドブックには掲載されていないため、正直、好き嫌いが分かれると思います。以前にご紹介した記事をご覧頂き、見てみたいと思われる遺跡へお出掛けしてみてはどうでしょうか。
ただ「他の人が行ったことのない遺跡に行った」という自慢はできます！
1：奇跡の寺院「ワットナープラメーン（Wat Na Phramen）」
アユタヤ北部の遺跡を廻る際、外せないのが「ワットナープラメーン」で、ビルマ（現在のミャンマー）による軍事侵攻でも破壊されなかった奇跡の寺院として有名で、日本人は見掛けないですが外国人の観光ツアーバスが乗り入れている人気の寺院です。
ご紹介する「ワットナープラメーン」は、チャオプラヤー川に囲まれたアユタヤ遺跡群の外側、北に少し離れた場所にある現存寺院で…
2：T字4連チェーディー（仏塔）がある「ワットチャオヤー（Wat Chao Ya）」
幹線道路沿いにあり、T字型4連や2連チェーディー（仏塔）といった珍しい形状の建築物を持つ仏教寺院遺跡で、アユタヤ王朝初期に作られたと考えられています。二階建てのセレモニーホールや瞑想ホールなどがあり、見どころが多いですが観光客は殆どいない遺跡です。
「ワットチャオヤー」はアユタヤ旧市街の島の外、北側にある遺跡群の中のひとつで、幹線道路沿いにあり、簡単に見つけることがで…
3：タイムゲートが美しい「ワットパッンガーム（Wat Phra Ngarm）」
小さな遺跡ですが人気があり、寺院の入口を囲むように菩提樹が生えていて「タイムゲート（時間の扉）」とよばれ、いつも多くの参拝者で賑わっている仏教寺院遺跡で、アユタヤ王朝第30代「ナーラーイ王」の時代に建立されたと考えられています。
アユタヤ旧市街の北側に位置する「ワット・パッンガーム(Wat Phra Ngarm)」は、かつて寺院だった場所で、今は破…
4：二重構造のチェーディー（仏塔）が珍しい「ワットジョンコム（Wat Jong Klom）」
アユタヤでも非常に珍しい二重構造のチェーディー（仏塔）がある仏教寺院遺跡で、かなり奥まった場所にあるため、殆どの外国人観光客は存在すら知らないと思います。礼拝堂やサブチェーディー（仏塔）など見どころの多い遺跡です。
アユタヤの他の遺跡にはない珍しい二重構造のチェーディー(仏塔)と礼拝堂、セレモニーホールなどを持つ、比較的大きな仏教寺院…
5：当初、グーグルマップにも載っていなかった「ワットプラサート（Wat Prasat）」
「ワットプラサート」は、先にご紹介した「ワットジョンコム」の裏側にあり、非常に近いのですが下の動画を見て頂くと分かるとおり、舗装されていない野原の中を抜けていくため、正直、一人で行くのはオススメできません。
サイトでご紹介する前までは、Googleマップにも記載されていなかった遺跡で、広大な敷地に礼拝堂や破壊されたチェーディー（仏塔）などがあり、日本人でここに行ったことがあるのは筆者ぐらいだと思います。
そういう怖い物見たさであれば行く価値はありますが、もし行く場合、ご友人の方なども一緒に行くなど、安全面に配慮して行動するようにして下さい。
「ワットプラサート（Wat Prasat）」はアユタヤ旧市街の島の外側、北側に数多く存在する仏教寺院遺跡の中の一つで、以…
6：給水設備の遺跡がある「ワットプラヤーメーン（Wat Phrayaman）」
こちらも入口が分かり難く、Googleマップでも正確な道順を示すことができない仏教寺院遺跡で、「ワットジョンコム」からはレンタルバイクで約5分ほどの場所にあります。
鐘楼（しょろう）をはじめ、給水設備の遺跡や大きな礼拝堂など、規模の大きな遺跡で見応えがあります。
「ワットプラヤーメーン」はアユタヤ旧市街の島の外、北側にある遺跡群の一つで、広大な敷地に礼拝堂をはじめ、チェーディー(仏…
北部にあるアユタヤ遺跡への移動方法
トゥクトゥクを利用する場合
先にご紹介した5つの遺跡と現存寺院の6ヵ所を1日で廻ることができますが、ゆっくり見て廻ると5時間ほどは掛かると思いますので、トゥクトゥクを利用する場合にはアユタヤ駅から4～5時間貸切って行くとお得です。
値段交渉の際、最初は1時間300バーツといわれますので、「ペーン、マイアオ（高いよ。それなら乗らない）」と強気でいうと、「リャオテー ルーカー コダーイ、ジャイ タオライ？（お客さん次第でいいよ。幾ら払う？）」みたいにいって来ますので1時間200バーツで交渉するようにして下さい。
声を掛けてきたトゥクトゥク以外にも、多くの客待ちがいますので運転手の言い値では乗らないようにして下さい。
ただし観光が終わったら、100バーツほどチップは渡してあげて下さいね。
レンタルバイクを利用する場合
筆者がよくレンタルサイクルやバイクを借りる「December House」の場合、バイクをレンタルする時には、パスポートの原本を預けることになります。もしパスポートを所持していない場合、デポジットで3,000バーツが必要となりますので注意が必要です。
レンタルサイクルであれば、パスポートのコピーで大丈夫なのですがバイクは少し厳しくなっています。
ただアユタヤ駅前でレンタルバイクを借りる場合は、パスポートの原本は不要でしたが免許証などの身分証明書を預けることになります。
おすすめコース①の道順について
今回、ご紹介するコースは基本的には、先にご紹介した遺跡の順番通りに巡ると遺跡から遺跡への移動時間がレンタルバイクを利用すると3～5分と思った以上に近いので、最も効率良く北部の遺跡観光をすることができます。
筆者が、このルートをレンタルバイクで移動したのは午後14:00頃からでしたが、思った以上に車が少なく渋滞もありませんでした。
アユタヤ北部の遺跡への行き方（動画編）
先にご紹介した遺跡を、順番にレンタルバイクで、筆者が実際に移動した動画を作りましたので、移動時の参考にして下さい。
恐らくトゥクトゥクを利用しても、レンタルサイクルを利用しても北側の遺跡であれば、間違いなく、この道を通ると思います。
その他にも北部にはおすすめの遺跡がありますので、こちらは「北部編-2」として、ご紹介する予定です。
1：「December House」からワットナープラメーンへの行き方
2：ワットナープラメーンからワットチャオヤーへの行き方
3：ワットチャオヤーからワットパッンガームへの行き方
4：ワットパッンガームからワットジョンコムへの行き方
5：ワットジョンコムからワットプラサートへの行き方
※ この「ワットプラサート」に行く場合、一人では絶対に行かないようにして下さい！
6：ワットプラサートからワットプラヤーメーンへの行き方
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「タイ猫Yuwiのアユタヤ観光案内」の動画は「GoPro Hero7 Black」で撮影しています。
まとめ
タイ、アユタヤ旧市街の島の外、北側に点在する遺跡5ヵ所と現存寺院1ヵ所をレンタルバイクを使った廻り方をご紹介しました。アユタヤ旧市街の北部には、これ以外にも沢山の仏教寺院遺跡が集中しており、1日ではまわり切れないほどの魅力があり、筆者も好きな遺跡が多い場所でもあります。
アユタヤに個人旅行で来られた際には、是非、国際免許を取得してレンタルバイクで数多くの遺跡を見て廻っては如何でしょうか。
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